WTI原油の見通し【2025年2月】/原油CFDトレードブログ

こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。

2025年2月のWTIは84ドル台まで上昇すると想定しており、すでに平均建値72.415でロングしています。

先月の目論見では75ドルへのパスコースを提示しましたが、実際には1月15日には80.77まで上昇するなど、急速な回復ぶりでした。

>>WTI原油の見通し【2025年1月】

しかし月度後半は、急拡大した先物の期近と期先との価格差が維持できなくなり、一転して一方的な下落相場に転落し、急速なバックワーデーションで急騰した値幅をすべて吐き出しています。

全体像では、上昇波動5波構成のうち、80.77までの上昇がW3(第3推進波)、月度後半の下落がW4(第4修正波)だと推定されます。

2月度初旬からは、W4が終了し84ドルレベルの適正価格までW5(第5推進波)が進むと考えています。

WTI日足20250202
WTI(CL)日足/TradingView

このパスコースは、季節性アノマリーチャートから推定される2月初旬にスイングローをつけて3月初旬まで上昇する傾向にある原油価格推移の特徴とも合致します。

原油価格の季節性
原油価格の季節性/TradingView

したがって2月度は、原油価格に連動するCFDまたはETFを買いから入るべきです。

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過去20年間におけるアノマリーでは2月は最も強勢

原油は過去のデータからも2月に極めて強勢となることが知られています。

原油価格の季節性
原油価格の季節性/TradingView

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これまで原油価格は、2024年度7月から11月まで原油価格は地政学リスクで急速に吹き上がる場面はあっても、基本的には徐々に高値・安値を切り下げて低下していくプロセスを経ています。

しかし原油価格の動向としては、この期間の調整は需要低迷期とも重なるため例年どおりの現象で、11月を通過してしまって12月に入ると暖房需要によって底を打ち1月から6月にかけて上昇トレンドを形成する傾向にあります。

グラフはTradingViewに掲載されているものですが、オレンジ色のバーは通常の平均騰落率、白色のバーが異常な価格変動があった年度を除いた平均騰落率です。

それで確認すると2月は、どちらでも極めて強勢であることがうかがい知れます。

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原油価格の季節性と売買方針について

過去10年間2月原油先物曜日別騰落率

過去10年間2月原油先物曜日別騰落率

2月は買いから入る戦略を取るとして、ここ10年間の曜日別データを予め取得し、強い曜日にはポジションを増加させ、弱い曜日にはポジションを減らす等の対応があればよりリターンは高まるでしょう。

過去10年間1月のデータでは、明確に弱いのは火曜日、それ以外の曜日はすべてプラスというデータになっています。

まず火曜日が平均騰落率-0.47%・勝率42.50%と突出して弱いものの、水曜日(平均騰落率+0.36%・勝率57.50%)で急回復し木曜日~金曜日でさらに上昇していく傾向が見て取れます。

したがって2月は買いから入る戦略だと決定した場合、以下のようなフィルターをかけることができます。

  • 月曜日は、買いから入るが目標値まで到達すれば利益確定またはポジションサイズの縮小を検討する
  • 火曜日は、弱い推移が予測されるため揺り戻しに備えて、Breaker Block・Mitigation Blockに追加ロングの指値を置く
  • 水曜日は、平均騰落率も高く勝率も高いため火曜日の下落でとったロングポジションを維持する
  • 木曜日は、騰落率は低いが勝率は高いためロングポジションを維持する
  • 金曜日は、騰落率も高く勝率も高いためロングポジションを維持する

買いから入ることを前提にしていますが、週末にかけて買われ過ぎと判定した場合は、月曜日は利益確定やポジションサイズの調整を検討したほうが良いでしょう。

このように曜日別でフィルターをかけて無駄なトレードを避ける方法は、「ラリーウイリアムズの短期売買法」でも掲載されており一読されることをオススメします。

ラリー・ウィリアムズの短期売買法

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原油が強い曜日・弱い曜日とトレード方法/原油CFDトレードブログ

2025年2月は大規模な寒波予測も出ている

今期のアメリカの冬は非常に寒く、フロリダ北部においても雪が降っている状態です。

先週までは、やや暖かさが戻り、暖房需要に直結する天然ガスは売られましたが、再び寒くなり天然ガスは買い戻されて行きそうです。

また2月中旬にかけて寒冷化する予測もあり、そのとおりになれば2月は例年通り強力な上昇トレンドになりえるわけですが、これは常に状況を確認しておく必要があります。

さらに寒冷化していくのであれば、エネルギーに対するウェイトを拡大しておくべきでしょう。

週間原油在庫は依然として低水準、WTI適正価格は84ドル

原油在庫

アメリカエネルギー情報局(EIA)が発表している週間原油在庫は、依然として底を這っており恐らくWTI原油は適正価格を超えて売られ過ぎの状態になっていると推定されます。

これに関してはEIAデータを用いて、精度の高いWTI適正価格を導き出している識者が存在するため、直近のポストを紹介します(筆者はアナリストではないので優れた分析を参照すべきです)。

1月初旬の段階でWTIの適正価格を80ドルと分析し的中させたJSG氏の分析によると、WTIの適正価格は現在84ドルであり、1/31の終値73.80から10ドル近い乖離が確認できます。

先週まではこれだけの乖離があっても市場は原油を売り続けていましたが、ひとたび下落トレンドが崩れて上昇トレンドに転じれば、1月初旬のように本来の適正価格に戻っていきます。

そして半月にわたって下落トレンドを形成していた下降トレンドチャネルは、1月31日でもってブレイクされています。

WTI原油2月テクニカル分析

ファンダメンタルズでは、2月の原油価格はかなり強そうですが、チャートを用いたテクニカル分析ではどうなのかを確認していきましょう。

現在のフェーズは、W4(第4修正波)の終了近くに出現する①の段階です。

原油トレード手法

週単位の見通しでは、底打ちが近い可能性を指摘してきましたが、どうやら日足62EMA上でHammer Candle(スパイクロー)を示現しており、2月第1週で安値をつけたローソク足の高値を更新すれば、12営業日連続の高値切り下げが終了し買いに転換することになります。

WTI4時間足手書きチャート
WTI4時間足手書きチャート

これまで下落トレンドを形成してきた下降トレンドチャネルも週末にブレイクアウトしており、ブルトレンドに転換して小波5波構成となるW5(第5推進波)が開始される蓋然性は高いとみています。

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WTI原油CFDトレード手法/CFD投資ブログ

WTI週足分析)上昇トレンドチャネル下値支持線で反発し上値抵抗線まで上昇する動き

WTI週足20250202
WTI週足/楽天MT4CFD

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WTI原油は、上昇波動5波構成のW3(第3推進波)を終了し、W4(第4修正波)に陥っている状態です。
通常W4はW1のトップを下回ることはありません(下回ればW5の発生は無効になります)。
したがって、W1の頂点の手前である2024年11月7日の高値をMitigation Blockと考えてそこでサポートされると仮定すると、週末にこの水準で2度も反発し、強気のHammer Candle(スパイクロー)が出現しており底打ちを意識させます。
この仮説が正しく、W5(第5推進波)が発生した場合、目標は2024年7月5日の高値84ドル半ばと考えられます(この水準はJSGが算出している適正価格にも合致しています)。
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WTI原油日足分析)2024年11月7日の高値から引いたMitigation BlockでHammer Candleを示現

WTI日足20250202
WTI日足/楽天MT4CFD

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WTI原油は、W4(第4修正波)がどこで底打ちするかが焦点でしたが、2024年11月7日高値水準をMitigation Blockと仮定したサポートで、2回も下ヒゲを出現させ強気のHammer Candle(スパイクロー)を示現しています。
問題は、12営業日連続で切り下げている高値(73.84※楽天MT4CFDは1ドル程度高い水準を提示しています)を更新できるかどうかです。
つまりHammer Candleを示現した1月31日の高値更新で完全に買い転換するという公算になります。

①プライスアクション)Hammer Candle(スパイクロー)

強気のHammer Candleは、一旦重要な安値を割り込んだものの急速に反発し、下ヒゲが非常に長く当日の高値近くで引ける実体の短いローソク足です。

スパイクロー

安値を更新したものの、そこで新たな買い手が現れ、売り方の中に裏切りが相次いでブレイクアウトに失敗したことを意味しています。

今回の場合だと11月7日の高値水準をMitigation Blockと仮定したサポートで新たな買い手が出現し、売り手の一部も目的を達成したと見て利益確定をしたということになります。

このHammer Candleは、単独で成立するわけではなく、安値をつけたローソク足の高値を超えてアウトサイドが成立すると方向性が確定します。

WTI日足スパイクロー
WTI日足スパイクロー

統計的には、Hammer Candleが出現して2営業日以内に最初の大陽線が発生し、3営業日以内に一旦の高値をつけてやや戻してから上昇を加速させるケースが多いです。

かつW5は、市場が強気一色になるので上昇ペースが速く、日足レベルで目立つようなトレンド休止の動きが少ないのも特徴です。

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②CCIはトレンド継続を示すリバーサルシグナル

CCIは、その名の通り商品先物取引で効果的なインジケーターで、特定期間の平均価格からどれだけ乖離しているかを判定し相場の過熱感を見極めたり、トレンドが継続するのかを判定することができます。
基本的には、-100ラインより下で推移していたCCIが徐々に上向き始め、再び-100ラインを回復すれば「買い」、逆に100ラインを突き抜けたCCIが徐々に下向きに変化し100ラインを下抜けると「売り」とされます。
しかし当然単純にそうなるわけではなく、トレンドが変化するときにはダイバージェンスシグナルが点灯し、トレンドが継続するときにはリバーサルシグナルが点灯します。
ダイバージェンスとは何かというと以下の定義になります。
  • 【弱気】CCIの山が前回よりも切り下がっているにも関わらず、価格は前回の高値の山を切り上げている状態であること
  • 【強気】CCIの谷が前回よりも切り上がっているにも関わらず、価格は前回の安値の谷を切り下げている状態であること

この定義は、RSI等でも著名なトレンド転換のシグナルであるため、誰もが知っているはずですが、リバーサルについてはあまり知られていません。

リバーサルの定義は以下の通りになります。

  • 【弱気】CCIの山が前回よりも切り上がっているにも関わらず、価格は前回の高値の山を切り下げている状態であること
  • 【強気】CCIの谷が前回よりも切り下がっているにも関わらず、価格は前回の安値の谷を切り上げている状態であること

では現状のWTIでは、CCIはどのような状態になっているのか確認していきましょう。

WTI日足CCI20250202
WTI日足/楽天MT4CFD

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まずW3の頂点で弱気のダイバージェンスが発生すると下降トレンドになり、その下降トレンドチャネルをブレイクアウトしたことでW4がほぼ確定していることがわかります。

W2とW4の谷は価格が切り上がっていますが、対応するCCIの谷は切り下がっているためリバーサルであることがわかり、-100ラインを終値で回復しています。

よってWTI原油相場では、W5(第5推進波)が開始された可能性が極めて高いと思います。

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③出来高)過去5本のローソク足を上回るボリュームで陽線が出現すること

WTI出来高
WTI日足/楽天MT4CFD

先週の投稿では、過去5日間(下落トレンドだった先週)を上回る出来高と陽線がセットで出現することが重要と記述しました。

確かに出来高は1月13日以来低下が続いており、週足200SMAに達したところを頂点として、買いポジションが次々と手放されていった状況が確認できます。

下落トレンドでは、陰線で出来高が大きくなるのが通常ですので、出来高が低下しながら下降トレンドとなっていた原油価格は「調整」だと判断できます。

したがって、底打ちを示唆するHammer Candleに加えてが、それを確定付ける大陽線と過去5日間(下落トレンドだった先週)を上回る出来高が出現したため、やはり「買い」転換である可能性が高まるのです。

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WTI原油の見通し【2025年2月まとめ】

先月の見通しは、71.50付近の上値抵抗線のブレイクで上昇を開始するというシナリオを描きましたが、予想以上に急速に上昇し80.77まで上昇しましたが、やはり急速に過ぎたため流動性にギャップがあり下落しはじめると、止まることなく12営業日連続で高値を切り下げて下落し続けました。

WTI日足20250202

しかしこの下降トレンドは、W1の頂点である71.50と重複せずに2024年11月7日高値水準に引いたMitigation Blockでサポートされ、強気のHammer Candleを示現しています。

またプライスアクションのみならず、CCI・出来高においても下降トレンドの転換と上昇トレンドへの移行を予期させます。

もちろん道は一直線ではなく、上昇波動は小さな5波構成で推進していくため、大底を捉えられなかったトレーダーはこのW5(第5推進波)の小波第2修正波を待ってエントリーする方法が確実でしょう。

こういった値動きを日足・4時間足などの大きな枠で捉えて、目先の小さな動きに惑わされず、不得意な状況下では取引を避けることで損失を減らし、自分の好むパターンに持ち込んで利益を積み重ねていくべきでしょう。

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WTI原油CFDトレード手法/CFD投資ブログ

この記事では、このように原油価格の見通しについて分析していますが、実際のWTI・BRENTのトレードは、日本ではGMOクリック証券、DMM CFD外為どっとコムCFDネクストなどが低コストで使いやすい証券会社です。

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