こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。
3月3日に投稿した記事で、ゴールド・シルバーの上昇相場がブルフラッグのブレイクによって再開されたことを指摘しましたが(赤矢印)、それからゴールドは最大17.6%、シルバーに至っては最大40%もの上昇を達成しています。
チャートのように急騰したものの、直近は「ひょっとしたらWトップなのでは?」という疑惑を感じさせる形状になっています。
一方で詳細を分析するとさらに上昇する可能性も示唆しています。
今回は、この金(ゴールド)のさらなる上昇の可能性と、下落リスク、さらにゴールドよりもさらに大きな上昇を期待させるチャートが完成している銀(シルバー)について解説したいと思います。
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金(ゴールド)に期待できる上昇余地と下落リスク
ゴールドは、3月に指摘したブルフラッグのブレイクから急騰しこの3ヶ月で15.31%も上昇しています。
しかし先週は、大きく下落しており”A地点”にひいた水平線を割り込めば、上昇どころかWトップで暴落しかねない状況になっています。
一方で”C地点”で反転に成功して上昇し始めれば、上向きのトライアングル「アセンディングトライアングル」を形成してさらに上昇していく可能性がでてきます。
したがって来週(5/28~5/31)は、ゴールドが再上昇に向けて足がかりを作れるかどうかの分岐点になる重要な時期になります。
当方としては、現在の状況は物価高と景気後退が同時に発生する「スタグフレーション」に酷似していると考えており、当時の1970年代ではゴールドは15.9倍に高騰した実例から、この局面は上昇トレンド継続のための健全な調整だと判断しています。
したがってメインシナリオは①「アセンディングトライアングル」を形成してさらなる上昇を想定します。
しかしリスクは全くないわけではないので、サブシナリオとして②Wトップをつけて大幅な下落を喫するケースも常に警戒しておきます。
①ゴールドがアセンディングトライアングルを形成してさらに上昇するケース
前提条件として、明らかな物価高、物価を抑制するための中央銀行による金利引き上げによって景気後退が引き起こされると「スタグフレーション」が成立します。
2022年は1973年に酷似しており、過剰な緩和によって引き起こされた物価高を始末するために、現状は中央銀行によって急ピッチで金利が引き上げられている最中ですので、この先景気後退が発生して中央銀行がなりふり構わず利下げを行えば当時と同様にゴールドが急上昇すると考えています。
したがってゴールドは天井をつけるには早く、買われすぎた状態を是正する動きに過ぎないという前提に立つと、何らかの上昇トレンド継続型パターンを形成するものだと考えています。
そうなると現状の動きは、上向きのトライアングル「アセンディングトライアングル」を形成していると考えられます。
「アセンディングトライアングル」は上昇トレンド継続パターンで、サポートラインとして機能する上昇する下値支持線と、レジスタンスラインとして機能する水平な上方トレンドライン上値抵抗線との間隔が徐々に狭くなっているトライアングルです。
特徴は天井をつけて下落した地点からサポートラインとレジスタンスラインの間でローソク足がA・B・C・D・Eとカウントを行いながら推移し、E波の調整波から切り替えした後に最終的に水平線ブレイクアウトします。
このうち最終調整波のE波は、トライアングルをスローオーバーしやすい特性があるため、売り方が「トライアングル」失敗と誤認しやすく、誤認したがゆえに反転して逆方向の上値抵抗線をブレイクしてしまうとショートで入った勢力が一斉に損切りをするため価格が急騰します。
現状のゴールドは、A・Bを達成しているためC波がA地点よりも安値を切り上げて反転した場合、より「アセンディングトライアングル」の可能性が高まることになります。
したがって、来週は安値を切り上げて反発を開始して4時間足200SMAに相当する2,350を奪回できるかが焦点になります。
もし火曜日の相場で2,350以上で引ければ、2営業日前の大陰線と1営業日前の実体が小さいローソク足、そして2営業日前の大陰線の半値以上を奪回した陽線との組み合わせになります。
このパターンは「明けの明星」といって相場反転のシグナルとなります。
需給としてもここ最近では、貴金属市場を支配している中国勢は米国債を売ってゴールド・シルバーを大規模に買うオペレーションを月曜日または金曜日に集中して行っており、メモリアルデー明けの火曜日では大きく買ってくる可能性が十分あります。
こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。「アセンディングトライアングル」とは、上昇継続を示すチャートパターンで、ブレイクに成功すると高い確率で価格が上昇します。反対に下落トレンド継続を示すチャートパターンは[…]
②ゴールドがWトップをつけて大幅な下落を喫するケース
ゴールド強気派にとって最悪なケースになるのが、ネックラインに相当する2,277付近の水準を下抜けてダブルトップを完成させてしまう場合です。
この場合、ネックラインからの下げ幅の目安は、ダブルトップの高値とその間の安値との値幅と同程度とされています。
したがって下落ターゲットは2,103にも達するため、これまで3月~5月で築いてきた上昇幅をすべて帳消しにすることになります。
ただこのケースは、過剰な債務により通貨価値が低下し物価が高騰していく中で、資産の減価を防ぎ資産の価値を保存する目的で購入されるゴールドの価格上昇を全面的に否定していることになります。
現実の世界は、これまでの異例な低金利と量的緩和で過剰に膨らんだ政府の債務と、止まる気配のない物価高騰から資産の価値を守る方法としてゴールドが選好されており、加えてドルの支配から脱したい中国が米国債を売却した資金でゴールドを買い集めています。
そのためダブルトップで暴落するケースは、アメリカの中央銀行にあたるFEDが現在のインフレを魔法のステッキで「なかったことに」できたときだけだといえます。
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銀(シルバー)は、カップウィズハンドルをブレイク
次にゴールドよりもさらに大きな上昇を期待させるチャートが完成している銀(シルバー)について解説したいと思います。
銀(シルバー)は、1970年代の「スタグフレーション」時においてゴールドを凌駕する30倍もの暴騰を達成しています。
もともと銀(シルバー)は、中央銀行に外貨準備として買われる性質のものではなく、実需的な購入はETFからの資金の流入だけという非常に不安定なものです。
そのため資金が一時的に集中すると急騰したり、引き上げられると現実的な価値を超えて売られるケースが続いてきました。
ただ今回は、ゴールドを積極的に購入し市場を支配している中国勢が同じく銀(シルバー)を同様に現物を購入し続けており、一時的に買ってもいずれは決済される証拠金取引と違って売られる要素が少ないため、下値は以前に比べて格段に底堅くなっているはずです。
そしてゴールド以上の上昇を予感させるのが、銀(シルバー)が完成させているチャートパターン「カップウィズハンドル」です。
銀(シルバー)急騰のサイン、カップウィズハンドルを形成
銀(シルバー)は、週足レベルで急騰を示唆するチャートパターン「カップウィズハンドル」を完成させています。
その期間は、2021年から3年もの期間を経ており、上値抵抗線にぶつかった後にプルバックするハンドル部分も完成させ、上値抵抗線(=30ドル付近)を大きくブレイク・アウトしています。
さらにブレイク・アウトした後に上値抵抗線が下値支持線に替わったか確認する再テストも先週行われています(一般的にリターンムーブと呼ばれる現象)。
カップウィズハンドルをブレイク・アウトした銀価格は、レジサポ転換した上値抵抗線(=30ドル付近)あたりでまだ推移しているため、急上昇前の非常に安い状態で買うことができる絶好機だといえます。
銀(シルバー)はブルフラッグを形成
では現在の銀(シルバー)のチャートを確認したときに、どこから買いから入るべきかが問題になります。
なぜなら銀(シルバー)は、ゴールドが1%動けば、2%~4%といった具合に数倍動く傾向にあり、ざっくり証拠金取引で高値掴みすればあっという間にロスカットになることもあり得るからです。
エントリータイミングは、3通り存在し上から順に低リスクになります。
ブルフラッグは、上昇トレンド継続型のチャートパターンであり、調整に入る前に急上昇していたポール部分と右肩下がりの平行チャネルによって成立しています。
この調整が直近の急上昇の値幅の50%~61.8%で収まっており、右肩下がりの平行チャネルをローソク足の実体が上抜いたときブレイクアウトが成立し、価格は急上昇する傾向にあります。
確実なのは①ですが、歴史的な上値抵抗線が下値支持線に転換していることが前提でリスクを取れるのであれば、29.85~30.13付近の上値抵抗帯で逆張りで買うことも選択肢としてありえます。
無事上昇トレンドに乗って推移していった場合、短期的に36.55までの急上昇は十分ありえます。
しかし長期で銀(シルバー)を購入している勢力が望んでいる中期的なターゲットは、カップウィズハンドルでもたらされる50ドルを超えるような暴騰であろうと思います。
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分析チャートツールはダントツでTrading Viewが便利(代替は楽天MT4CFD)
この記事で掲載しているチャートは、Trading Viewを使っています。
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そのため短期売買になればなるほど楽天MT4CFDの利点がいきてきます。
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OANDA Japan CFD | 0.4pips | 3.0pips | 0.3pips |
DMM CFD | 0.5pips | 3.9pips | 1.2pips |
楽天MT4CFD | 0.5pips | 8.0pips | 2.7pips |
このようにGMOクリック証券はコスト面でも優れており、株価指数・商品・外国株を少額からでも取引できるメリットがあります。
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こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。ネット証券は国内株式手数料無料化に踏み切ったSBI証券・楽天証券の口座を保有してない方はいないと思いますが、今回紹介するGMOクリック証券は、両者と比較しても国内株式の手数料が安[…]
【まとめ】銀(シルバー)急騰サイン「カップウィズハンドル」完成
銀(シルバー)は、価格急騰のサインとして知られている「カップウィズハンドル」を完成させています。
さらにありがたいことに、30ドル付近の上値抵抗帯を再テストした状態で引けており、2024年5月28日から投資家は絶好の位置にある銀(シルバー)を急騰前に購入することができます。
ただし銀(シルバー)のドライバーは、ゴールドでなので、思惑通りになるにはゴールドが反発を開始し始めなければ成立しません。
その点だけ注意して、高騰の可能性が高い銀(シルバー)へのトレードに取り組んでいただけたらと思います。
今回の分析につかったTrading Viewは、分析ツールとして広く一般的に使われていますが、十分な機能を使うには月額$12.95のエッセンシャル以上のプランにしなければ、機能に制限があるので逆に使いにくい部分もあります。
そのため実際には、十分な機能でかつ無料で分析を行うことができる楽天MT4CFDのチャートでトレードのタイミングを図ったほうが、コストも掛からず取り組みやすいと思います。