シンメトリカルトライアングルとは?トレードのタイミング(上抜け・下抜け・利益確定)は?

こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。

相場はいつも一方方向で推移するわけではなく、どこかで売り方・買い方の勢力が拮抗し「持ち合い」が発生し方向性が一時的に失われることがあります。

しかし均衡が破れどちらかの方向に動き出すと負けた方の損切りを巻き込み大きく相場が動きトレンドを形成していきます。

今回紹介する『シンメトリカルトライアングル』は、画像のように二等辺三角形を横倒しにした形状をしており、通常a・b・c・d・e地点までの動きをします。

ブレイクした場合の相場のターゲットは上昇方向なら三角形の最大幅分をeから加えて求められ(下降方向なら減じて)かなり大きな値動きに発展しやすいのが特徴です。

トレードの対象は、今回のトレードの事例で説明する株価指数・個別株・FX・商品(WTI原油・金・銀)などあらゆる投資対象に適用され、それらをCFD取引により低コストでトレードできるGMOクリック証券が取引口座として適切でしょう。

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シンメトリカルトライアングルとは?ブレイク後→利益確定は?

『シンメトリカルトライアングル』とは、二等辺三角形を横倒しにした形状をしており、相場の中で頻繁に出現します。

相場は一直線に上昇したり下降するのではなく、「これ以上は上がらないだろう」と考えて売る勢力と「これ以上は下がらないだろう」と考えて買う勢力が均衡していわゆる持ち合いを形成する場合があります。

このときの持ち合いの形状が横倒しにしたトライアングルのような形状になることが多く、右方向に絞られていきどちらかの方向に均衡か崩れたとき一方方向に大きなトレンドが発生します。

つまりこういったいわゆる三角持ち合いは、売りも買いも拮抗しているため、その後どちらに動き出すかはブレイクを見届けてからが確実になります。

いち早くこれを発見するには、下落トレンドライン・上昇トレンドラインを暫定的に引いてみてだんだん右側に絞れている三角形になっているか、そしてその外辺部分に何回タッチしているか確認してみましょう。

通常内部のタッチ回数は、A・B・C・D・E波の合計5波になりやすいので思い切って大きな値幅を狙うならE地点を狙う方法を採用します。

しかし確実なトレードを目指すならこのシンメトリカルトライアングルを完全にブレイクしたのを見届けてからでも遅くありません。

一方で水平に伸びたレジスタンスラインと下値を切り上げ上昇していくサポートラインで形成される『アセンディングトライアングル』は、上昇しようという相場の意図が読み取れるので非常にわかりやすいトライアングルの形状です。

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逆に時間の経過とともにボラティリティが拡大していく『拡大型トライアングル(Expanding-triangle)』は、最後のE波が判明するまで全体像がつかみにくく、最初の段階ではボックス相場でブレイクしたと誤認しやすく難易度の高い形状です。

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トレード事例:S&P500 4518.5ショートエントリー/ターゲット4143.3

S&P500日足2023年10月18日

直近の事例のほうがしっくり来るので、紹介したいのがS&P500が2023年7月末から9月半ばにかけて形成したシンメトリカルトライアングルです。

これまで説明した通り、a・b・c・d・eの合計5回トライアングルの外辺にタッチしており、最後のeではややトライアングルを突き抜けてから反落しています。

現在では戻り高値になりやすい62EMA(黄太線)まで戻ってきていますが、ここから反落していく場合、前回サポートされた200SMA(青線)を下抜けて800SMA(緑線)にまで達する可能性が高くなります。

この場合のターゲットは以下の計算によって求められます。

  • トライアングルの最大幅 a/4609.9-4234.7=値幅375.2
  • e/4518.5-375.2=4143.3

ちょうど800SMA(緑線)あたりまでのターゲットになりますが、実際にはどうなったかというと以下のように4127.6まで下落しており、ほぼ計算値に近いターゲット達成を実現しています。

S&P500×シンメトリカルトライアングル

この後は、まだトレンド転換しているわけではないため上昇するにしても「ヨロヨロ」しながらWボトムもしくはアセンディングトライアングルなど底打ちのフォーメーションを形成することになります。

下落トレンド下値支持線で積極的に買っても良いですが、フォーメーションをブレイクして下値模索のリスクが遠のいてからが確実です。

もちろん下落トレンドラインをブレイクして一度、リターンムーブで戻ったときもトレンドフォロー型のエントリー方法なので保守的ですがより確実な方法となります。

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トレード事例:SILVER(銀) 20.850ロングエントリー/ターゲット39.457

巨大なトライアングルを形成して非常に期待値が高いのが、貴金属のSILVER(銀)です。

こちらもこれまで説明した通り、a・b・c・d・eの合計5回トライアングルの外辺にタッチしており、最後のeでは週足800SMA(緑線)にタッチしているため非常に狙いやすかったと思います。

  • トライアングル上限/30.400とA/11.639までの値幅=18.761
  • e/20.696+値幅18.761=39.457

ターゲットまで実に90%を超えるリターンになるため、現在シンメトリカルトライアングルを形成している投資対象の中ではもっとも期待値が高いといえます。

こちらも今後の推移を見守りたいと思います。

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チャートツールはダントツでTrading Viewが便利

この記事で掲載しているチャートは、Trading Viewというツールで無料でも使えます。

例えばこの記事で説明しているGMMAを表示できるチャートシステムは殆どないので貴重なツールだといえます。

とくかくできることが非常に多いツールですが、今回説明したトライアングルパターンをa・b・c・d・eでカウンティングできる機能はかなり便利です。

これだけの高機能ツールですが実は無料で閲覧することが可能です(ただし無料プランで表示できるインジケーターは2つまでなので、必要に応じてプランを選択してください)。

もちろん実際のチャート分析でもTrading Viewを使って複数の銘柄をチェックしており、チャート分析を行う上で欠かせないツールなので読者のみなさんもぜひ使ってみてください。

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アセンディングトライアングルの精度を高める指標

『シンメトリカルトライアングル』単体による精度をより高めるため、それを補足する指標も確認し、ブレイクアウトの方向が正しいのか確認しておきましょう。

代表的な指標としてチェックしてほしいのが以下の3つです。

  1. Fear-and-Greed Index
  2. IGクライアントセンチメント
  3. 米10年国債利回り

①Fear-and-Greed Index

Fear-and-Greed Indexとは、アメリカの大手メディアCNNが提供している株式市場の市場心理を示す指標です。

引用:Fear-and-Greed Index

Fearは恐怖、Greedは貪欲を意味しており、株式市場が過熱しているときにはEXTREME GREED(極度の貪欲)となり、反対に暴落などで市場心理が冷え切っているときにはEXTREME FEAR(極度の恐怖)となります。

Fear-and-Greed Indexのパラメーター 市場心理
76~100 EXTREME GREED(極度の貪欲)
56~75 GREED(貪欲)
46~55 NEUTRAL(中立)
26~45 FEAR(恐怖)
0~25 EXTREME FEAR(極度の恐怖)

『シンメトリカルトライアングル』が効果的なのは、e地点に差し掛かったときに相場に過熱感があるEXTREME GREED(極度の貪欲)・逆に恐怖感があるEXTREME FEAR(極度の恐怖)のときです。

e地点でEXTREME GREED(極度の貪欲)であればその銘柄を空売り、逆にEXTREME FEAR(極度の恐怖)であれば底値買いの絶好機になるからです。

②IGクライアントセンチメント

IG証券とは、イギリスに拠点を置く、金融オンライン取引サービスのプロバイダー「IGグループ」で、株式・株価指数・外国為替証拠金取引・商品先物・CFD・バイナリーオプションなどを提供しています。

日本ではFXオンラインジャパンという会社名でしたが、2011年に「IGグループ」に統合されています。

この証券会社が提供している「IGクライアントセンチメント」は、グルーバルに展開している「IGグループ」の顧客がどのようなポジションになっているか示すものです。

引用:「IGクライアントセンチメント」

個人投資家の習性は昔と今も変わらず、利益は一刻も早く利益確定して、損失は先延ばしにする傾向にあります。

そのためe地点から相場が動き出してトレンドが形成されていくと、例えば下降トレンドである場合はロングポジションが急増し、ショートポジションが急減するという相場と真逆の動きをします。

これは相場の価格形成を考えるとわかりやすく、なぜ買っている勢力が多くなっているに価格が下落するのかというと含み損を抱えた数的に多い買い勢力が増加していくと最後は耐えきれずに現在の価格よりも安値で損切り(売り)するから価格が下落するのです。

論理的には安値で買って、高値で売らなければ利益が出ませんが多くの人は今も昔もこれとは真逆の行動を取ってしまう習性があるようです。

これら大勢を占めるロングポジションは、相場が下落するにしたがって損失に耐えきれずに損切りを敢行する(売却する)ため、相場がさらに落下していきます。

③米10年国債利回り

米10年国債利回りは、アメリカ合衆国が発行する債券に投資する代表的な資産運用の方法です。

投資家は、この米10年国債に投資して確実な利回りを受け取るのか、それともリスクを冒して株式投資してもっと高い利回りを追求するのか、または金利よりもインフレ率が高ければ不動産に投資するのか、または原油・金などの商品に投資したほうが有利なのか天秤にかけます。

米10年国債利回りが、仮に5%もあれば株式で下落リスクを抱えて投資するよりも魅力的であると判断する投資家は多いでしょう。

つまり株式投資で期待される利回りを米10年国債利回りが、大幅に超えるようだと株式市場から資金が流出する原因となります。

特に顕著なのがGOLD・SILVERといった貴金属で、これらの貴金属は金利がつかないため、金利の動向に非常に敏感です。

そのため米10年国債利回り(名目金利)が、期待インフレの上昇率を超えて上昇している最中では、実質金利が上昇しGOLDが下落しやすい傾向になります。

実質金利名目金利期待インフレ

【まとめ】シンメトリカルトライアングルとは?

「シンメトリカルトライアングル」とは、「これ以上は上がらないだろう」と考えて売る勢力と「これ以上は下がらないだろう」と考えて買う勢力が均衡して三角持ち合いを形成するチャートパターンです。

今回は、この相場でよく出現する「シンメトリカルトライアングル」のパターン、またはエントリーポイントについて解説しました。

  • シンメトリカルトライアングルはa・b・c・d・eで構成されるパターンが多くeは行き過ぎることがあります。
  • エントリーポイントはe地点か、トライアングルをe地点から反発しブレイクしたポイントでエントリーします。

「シンメトリカルトライアングル」はその形状からも、どちらに抜けるか決めつけるべきではなくブレイクを待ってエントリーすべきチャートパターンです。

行きつ戻りつしている銘柄を見つけたらレジスタンスライン・サポートラインを引くことで、ここで説明したチャートパターンになっている場合が発見でき収益チャンスに繋げられるかも知れません。

トレードの対象は、今回のトレードの事例で説明したアメリカの代表的な株価指数「S&P500」をはじめとして、FX、WTI原油・金・銀などの商品などあらゆる投資対象に適用されますので、トレード対象の銘柄を拡げて『シンメトリカルトライアングル』の出現を確認してからエントリーしましょう。

そしてその投資対象を現物株取引・CFD取引・FX取引により低コストで取引できるのがGMOクリック証券です。

さらにアップデートにより例えばS&P500では、これまでCFD取引するのに必要だった最低証拠金65,000円前後が1/10の6,500円前後からでも取引できるように大きく改善され他の証券会社と比べて少額からでもスタートできるようになっています。

また実質的な取引コストであるスプレッドでも以下のように低コストです。

CFD取引会社 S&P500 WTI原油 GOLD
GMOクリック証券 0.3pips 3.0pips 0.4pips
IG証券 0.6pips 2.8pips 0.3pips
サクソバンク証券 0.5pips 5.0pips 0.3pips
OANDA Japan CFD 0.4pips 3.0pips 0.3pips
DMM CFD 0.5pips 3.9pips 1.2pips
楽天証券CFD 0.7pips 2.0pips 0.3pips

このようにGMOクリック証券は、株価指数・商品・外国株を少額からでも取引できるCFD取引で使い勝手がダントツに良く、その結果取引高シェアにおいて証券CFDでは72%・商品CFDでは65%など「国内店頭CFD取引高9年連続No,1(GMOクリック証券調べ2014年1月〜2022年12月)」になっています。

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