こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。
先週のWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト)もトランプ関税関連のニュースで乱高下する非常に難しいトレード環境になりました。
しかし、個人的には4月9日につけた55.12で当面の安値をつけた可能性があると思います。

確かにディセンディングトライアングルを下抜いており、テクニカル分析通りなら40ドル割れまで下落すると考えられます。
しかし4月9日で大底をつけて週足では長大な下ヒゲを示現しています。
この環境下で原油を空売りするのは難しく、逆に弱気一辺倒だった売り方のショートカバーにより、適正価格まで戻っていく場合も計算されると思います。
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WTI原油 2025年4月第3週テクニカル分析
WTI原油は、週足レベルで下降ウェッジに似たウォルフ波動を形成しています。

このフォーメーションの特徴は最後のリバーサルポイント⑤を通過すると、反発しはじめ①と④を結んだトレンドラインに接触するまで上昇する特性があるため⑤が最後のリバーサルポイントだとすれば、ロングを仕掛けるにはこれ以上はないポイントになります。
一方で多くの市場参加者が認識しているディセンディングトライアングルパターンなら、二等辺三角形の底辺部分をブレイクしたポイントから引いた水準まで下落すると計測されているので50ドル割れを想定している参加者は少なからずいます。
US OIL printed a nice looking Descending Triangle 👀
Structure looks complete. Currently breaking the support 📉
🎯 Targets: $54 & $47 pic.twitter.com/Ut74Za5O36
— CryptoBullet (@CryptoBullet1) March 6, 2025
問題はどっちなのか?ということではなく、どっちに出ても対応できるようにすることが重要だと思います。
なぜなら4月7日のアジアタイムで多くの市場参加者は絶望して買いポジションを売ってしまったはずだが、皮肉にももはや売る勢力がいなくなった途端に反発しています。
価格が下落するのは買いポジションを持っていた勢力が損失を確定させて売る過程で価格が下がったのであり、上昇したのは売り方が買い戻したからというのが真相なのです。
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WTI原油日足分析)ウォルフ波動の最終リバーサルポイントの動向に注意

先週からWTIに関する見方は変わっていません。
トライアングルを下抜いて大きな下落トレンドに陥りそうにも見えますが、一方でウォルフ波動の下値支持線をスローオーバーして壮大なダマシを完成させる可能性もありえます。
筆者は、ウォルフ波動の下値支持線63.20もトライアングル下値支持線66.00も奪還して上昇を再開させると考えていたからこそ、4月9日に55.786のロングポジションをとりました。
思惑通りショートカバーを誘って72ドル台まで回復するパスコースは十分ありえると思います。
筆者が立案している反発プランが実現した場合は、5波構成の推進波W1が4月9日につけた安値55.12~4月10日につけた63.34であろうと推定されるためエリオット波動の原則から推進波W3は、以下の暫定的なターゲットで推定できます。
- W1の値幅=W1のトップ63.34-W1のボトム55.12=8.22
- W2のボトム=58.76
- W3のトップ=(W1の値幅8.22×1.618)+W2のボトム66.09=72.06
72.06まで上昇すると日足200日移動平均線と重複するために、エリオット波動の観点からも大いに意識される水準だと考えられます。
しかし、問題は63.50付近のトライアングル下値支持線がレジスタンスとして機能することで、跳ね返されるというケースもトライアングルパターンの王道です。
よってこの前後の価格帯の攻防を注視したいと思います。
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短期的には、4月9日の急上昇から一時トレンド休止したことで形成されたペナントを上方ブレイクしています。
このまま順調に上昇していけば、4時間足で意識されているヘッド&ショルダーズボトムをブレイクするため、フォーメーションパターンの原理原則から考慮するとボトムからネックラインまでの距離をブレイクポイントに加えることでターゲットが導き出されます。
したがってトップは71ドル半ばが推定され、日足レベルで推定されたエリオット波動によるターゲットと近似します。
心配な点は、4時間足GMMAがまだねじれていない点で、反発したら戻り売りを仕掛けようとしている意欲はまだ旺盛と見られる点です。
これを打破して強気一辺倒の上昇トレンドに移行するには、一度62EMAを明確にブレイクして、その後GMMAが収束してから再び上昇方向にGMMAが拡散していくプロセスを経る必要があります。
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今後のWTIは混乱による米石油生産の後退とイラン関連のリスクに注意
これはHFI Researchでも取り上げられていたし、筆者もほぼ同時期にリスクとして浮上した2つの事象です。
- 原油価格の低迷による投資の削減によるアメリカの原油生産量の後退
- トランプ政権によるイランに対する強硬な態度
これらを総合的に考えると原油価格はさらに下落するよりも反発する可能性のほうが高いと考えています。
原油価格の低迷による投資の削減によるアメリカの原油生産量の後退
トランプ関税騒ぎによる不確実性を嫌った5日間にわたる資産価格の下落では、原油価格も72ドルから55ドルまで▲23%も下落しています。
65ドルを下回る原油価格では、採掘や完了作業に対する継続的な投資が一時中断するか遅延します。
これにより既存油井からの産油量が自然減退し停滞しているシェールオイルの産油量はさらに低下していくと考えられます。
HFI Researchによれば、最新の平均産油量は日量1,300万バレルですが、先週の実績は1,250万バレルまで落ち込んでいます。
一方で市場のコンセンサスは、1,350万バレルであるため、ここに大きな供給ギャプが生じます。
トランプ政権によるイランに対する強硬な態度
つまりトランプ政権は、現状のような60ドルレベルの原油価格であれば、イランへ軍事的制裁も含めた厳しい対応ができる余地があるということです。
ここから原油価格が10~15ドル程度急上昇しても80ドル以下に収まるため、トランプ政権はイランに対して強い態度に出ることができます。
もともとバイデン政権によって、イスラエルはイランに対する軍事的な報復を抑制されていましたが、トランプは核施設・石油生産施設への攻撃をするべきだという方針でした。
そのためトランプ政権が誕生すれば、イスラエルは早々にイランが将来反撃する意図をくじく軍事行動をすると考えられていたのです。
実際に昨年、イスラエルが行ったイランに対する空爆は、防空システムや弾道ミサイル製造設備を破壊するもので、その後の核施設・石油施設などの重要施設の攻撃を容易にする事前準備的な内容です。
したがってイランの防空システムが修繕されるまでに決定的な行動に出る可能性が高いと考えています。
WTI原油の季節性は4月は強気
原油は過去のデータからは、原油は過去のデータによると4月は、軟調な3月から一転して強気になるケースが多いです。
原油月度別平均騰落率

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これまで原油価格は、2024年度7月から11月まで原油価格は地政学リスクで急速に吹き上がる場面はあっても、基本的には徐々に高値・安値を切り下げて低下していくプロセスを経ています。
しかし原油価格の動向としては、この期間の調整は需要低迷期とも重なるため例年どおりの現象で、11月を通過してし12月に入ってしまえば暖房需要によって底を打ち、需要が強い春から夏にかけて上昇トレンドを形成する傾向にあります。
グラフはTradingViewに掲載されているものですが、オレンジ色のバーは通常の平均騰落率、白色のバーが異常な価格変動があった年度を除いた平均騰落率です。
それによれば4月は、2月に次いで強い反発が期待できます。
原油季節性インデックス

年初からの平均騰落率をインデックス化した場合、2月・4月の右肩上がりの傾斜角度はかなりあり、通常はこのときに上昇する傾向にあります。
しかし今回は、かなり軟調な展開になっています。
4月初旬の下落は実は、4月の反発に向けた予備動作になっていた場合もあり得るので、注意して臨まなければならないと思います。
こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。原油価格についても株価指数と同様に季節性があり、買いから入ったほうが有利な時期と売りから入ったほうが有利な時期があります。[caption id="attachmen[…]
WTI原油 2025年4月第3週見通しまとめ
WTI原油は、確かにフォーメーションを下方ブレイクしているものの、ファンダメンタルズから反発する可能性は高いと考えています。

目論見通り反発し、63.50レベルの下値支持線を奪還した場合、エリオット波動によりW3のターゲットは以下のように計算されます。
- W1の値幅=W1のトップ63.34-W1のボトム55.12=8.22
- W2のボトム=58.76
- W3のトップ=(W1の値幅8.22×1.618)+W2のボトム66.09=72.06
逆に63.50レベルの下値支持線で反落した場合(その場合さらなる景気後退リスクが出現してきます)、多くのトレーダーがフォーメーションから推定されている40ドル台のターゲットにまで価格が低迷する場面もあり得るでしょう。
ただこの場合、株式市場・不動産市場が乗っかっている債券市場が異常な状態に陥っており、資金調達面で齟齬が生じ景気後退リスクが顕在化するという異常事態になっているはずです。

社債で資金を調達するアメリカでは、ジャンク債などで価格の急落=金利上昇が発生すれば、企業の資金調達面で齟齬が生じ、投資抑制や悪くすれば倒産による解雇も連鎖的に発生します。
その状態をモニタリングできるHYG(ジャンク債)が、下げ止まって回復し始めるか、さらに下落して手のつけられない状況になるか、注目しながらトレードする必要があるでしょう。
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