原油価格(WTI/BLENT)2024年4月第2週見通し/CFDトレードブログ

こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。

現在のポジションはWTI・BRENTともにノーポジションです。

WTI原油に関しては、2024年4月3日にブルフラッグで計測したターゲット86.20を達成し緩やかに調整しはじめましたが、その後イスラエル・イランとの関係悪化による中東情勢の緊迫化で一時87.59まで急騰した場面がありました。

WTI原油日足/Trading View

この結果、2022年3月以来続いた下落トレンドラインを完全にブレイクしています。

これ以降はいくらかのプルバックを試しつつも基本的には上昇トレンドを崩すことなく原油価格は上昇していくというスタンスになります。

したがって今後のスタンスは「押し目買い」です。

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ファンダメンタルズではEIAの2024年3月短観で原油需給バランスが供給不足へ転落し、国際情勢でもイスラエル・イランの2国間の関係が緊迫化して原油価格を押し上げるなど買い要因が目白押しになっています。

この記事では、このように原油取引の週単位の見通しについてTrading Viewで分析し、CFDで原油のトレードに取り組む方たちの参考になればと考えています。

Trading Viewは分析ツールとして広く一般的に使われていますが、十分な機能を使うには月額$12.95のエッセンシャル以上のプランにしなければ、機能に制限があるので逆に使いにくい部分もあります。

そのため実際には、十分な機能でかつ無料で分析を行うことができる楽天MT4CFDのチャートでトレードのタイミングを図ったほうが、コストも掛からず取り組みやすいと思います。

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WTI原油・北海ブレントテクニカル分析

テクニカル分析では、WTI原油・北海ブレントどちらも2022年3月以来続いていた下落トレンドラインをブレイクしており、一時的な調整はあれど基本的には価格上昇が続きインフレ上振れ要因になっていくと考えています。

従ってスタンスは「押し目買い」とします。

WTI原油週足分析→長期下落トレンドラインブレイク→Wボトム形成中

WTI原油週足/Trading View

WTI原油週足では、3月第5週~4月第1週にかけて連騰し、軽々と2022年3月から続く下落トレンドラインをブレイクしています。

GMMAも短期線の束が上方向に拡散しつつ長期線の束を上抜いており、長期線の束も上方向にねじれはじめており、これに対して逆張りで売りから挑むのは非常に難しい状況だといえます。

このまま上昇すればWボトムを形成して大きく上方向に放たれそうな状況になっており、今後インフレの再発により経済に再び悪影響を与えはじめると思います。

WTI原油日足分析→長期下落トレンドラインブレイク→リターンムーブ

WTI原油日足/Trading View

日足では、確かに下落トレンドラインをブレイクしていますが、すぐにロングから入るのは待ったほうがよいでしょう。

なぜかというと、重要なトレンドライン・水平線をブレイクした相場は、跳躍する前に一度しゃがむような動作(=リターンムーブ)をこなしてから本格的な上昇に移行するケース多々見られるからです。

これは下落トレンドラインがブレイクされたことでレジスタンスからサポートラインに転換するからで、買い方にとっては新規買い、売り方にとっては売りポジションの買戻しを行う目安になるからです。

もともと87.59ドルまで上昇したのは、中東情勢の緊迫化が主因であり、今回の上昇トレンドのターゲットはブルフラッグで計測された86.20ドルまででした。

したがって、中東情勢が当初懸念された紛争に発展しない場合、87ドルを維持できず一度は調整を余儀なくされるはずです。

しかし週足で確認できたように下落トレンドラインをブレイクして強気に転じているため、売りから入っても期待できる値幅が少なくリスクリワードは非常に悪いでしょう。

そのため調整するのを待って買いから入るべきです。

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WTI原油4時間足分析→上昇トレンドラインまでの調整で押し目買い

WTI原油4時間足/Trading View

4時間足では、86ドル半ばから一度は1ドル近く急騰したものの全戻ししており、懸念された紛争は起きずに一旦利益確定の売りに押されてブレイクした下落トレンドラインまで一旦戻ってくる可能性があります。

それでも長期下落トレンドラインまで3ドル近い値幅があるため、ショートで利益を取れないのは大変な機会ロスだと感じられますが、上昇トレンドに逆らってショートで得られる利益は限定的になりやすいため、ポジションは小さく・短時間でトレード完了・損切は素早く行うという限定的なものになると思います。

買い・売りどちらで入るにしてもプライスアクションが確定して、中東情勢も不明確な点が少なくなった時点で打って出るべきだと思います。

ショートのサインになりそうなプライスアクションでは、「ベアリッシュリバーサル」が主なものとして挙げられます。

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北海ブレントも対立緩和の際の反落に注意

BRENT日足/Trading View

BRENT(北海原油)も従来から引いている上昇トレンドチャネルの上値抵抗線をも大きく上抜けた状態になっていますが、これはイスラエル・イラクの対立による緊張が高まった結果を受けてスローオーバーしたものであるため、逆に対立が緩和された場合、一斉に利益確定されて反落する可能性があります。

ただ中東情勢は予断を許さない状況になっており、まだ決まっていない段階で断定的に動くのは非常に危険だと思います。

昨年10月のハマスのイスラエルに対する襲撃に端を発した紛争は長期化しています。

これまで局地的な戦闘だったものが、ヒートアップしてきたのがイスラエルのシリアのイラン大使館領事部の爆撃でした。

これに対してイランは報復を示唆していますが、イランはイスラエルを直接攻撃したことは実はこれまでに一度もないため、市場は対立緩和をある程度織り込んだ値動きになっています(開戦する場合だと95ドルも超えて急伸するだろう)。

イランは、これまでレバノン・シリアなどのイランが支援する組織を通じて工作や破壊活動を行ってきましたが、イランから直接イスラエルを攻撃するのは非常にリスクが高いため市場はまだ「報復は抑制されたもの」という見方を崩していないと思います。

それだけに逆をつかれると、大きく動く点に注意が必要でしょう。

WTI原油・北海ブレントCFDトレード精度を高める指標

WTI原油のトレードの成功確率を高めるには、4時間足でトレンドラインを引いて、1時間足を主に確認しつつ以下の3つのポイントでトレードすると良いと考えています。

  1. 天井圏・底値圏でスパイクorリバーサルをともなうフォールスブレイクアウト
  2. 天井打ち・底打ちの後、1時間足62EMAで押し目・戻り目
  3. トレンド継続のブルフラッグ・ウェッジ(下落トレンドではベアフラッグ・ウェッジ)

主な手法としては、これらを使いまわしてより熟練度を高めようとしており、それ以外の値動きに関しては「得意ではない」という判断でスルーすることで勝率を高めることができます。

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他には、以下のようにキレイにチャートパターンをまとめて頂いている方もいますが、概ねこのチャートパターンを使い回すことで十分な成果を収めることができると思います。

これに加えて方向性を補強する指標も確認し、ブレイクアウトの方向が正しいのか確認しておきましょう。

代表的な指標としてチェックしてほしいのが以下の3つです。

  1. 期待インフレ率
  2. IGクライアントセンチメント
  3. 米国エネルギー情報局(EIA)/短期エネルギー見通し(STEO)

①期待インフレ率

原油価格は、あらゆる物価に影響を及ぼすため経済活動にとって非常に重要なものです。

この原油価格の先行指標ともいえるのが、市場が推測するインフレ率を示す「期待インフレ率/BEI(Break Even Inflation rate)」です。

期待インフレ率は、物価連動国債の売買参加者が予測する今後最大10年間(物価連動国債の残存期間次第で10年未満になる場合がある)における年平均物価上昇率を示しており、将来の実際の物価や景気に影響を与え、それらの先行きを予測するうえで重要な指標です。

実際にこの期待インフレ率は、原油価格に同調、または先行する特徴があります。

今週末までの期待インフレ率は以下のようにやや押された状態になっていますが、総じて安値を切り上げながら徐々に上昇しています。

引用:期待インフレ率

これだけ見ると期待インフレ率を見て追随したトレードをすれば良さそうに感じますが、一致する確率は0.68~0.78の間であるため、2割~3割程度は外れることがあります。

そのためこの指標が下落傾向にあれば「原油は基本売りから入る」、上昇傾向にあれば「基本買いから入る」ことで無用なリスクを低下させることができるといえるでしょう。

現状の期待インフレ率から考えると原油価格は強気で臨むべきだと考えています。

②IGクライアントセンチメント

IG証券とは、イギリスに拠点を置く、金融オンライン取引サービスのプロバイダー「IGグループ」が日本で展開するサービスで、株式・株価指数・外国為替証拠金取引・商品先物・CFD・バイナリーオプションなどを提供しています。

日本ではFXオンラインジャパンという会社名でしたが、2011年に「IGグループ」に統合されています。

この証券会社が提供している「IGクライアントセンチメント」は、グルーバルに展開している「IGグループ」の顧客がどのようなポジションになっているか示すものです。

原油の個人ポジションを確認すると、先週と比べロングが▼0.13%減少、ショートが+4.26%増加しています。

先週56.39%のネットロングだった勢力図は、55.33%のネットロングと未決済のロングが減少しています。

引用:「IGクライアントセンチメント」

個人投資家にも優れた方はいますが、それは基本少数派で大勢の投資家は訓練を受けておらずトレンドと逆のポジションをとっています。

なぜかというと、訓練されていない個人投資家は利益は一刻も早く利益確定して、損失は先延ばしにする悪癖があるからです。

そのため強い上昇トレンドが発生するとロングが減ってショートが急増し、逆に強い下降トレンドが発生するとロングが急増してショートが減ります。

しかし、先週の強い上昇によって未決済のショートポジションは、希望を失ってあらかた決済しており(もしくは強制ロスカット)、もう刈り取るべきショートが少ない状態です。

そのため現時点でさらなる上昇を引き起こすような偏ったポジションは少ないと考えられます。

このように、「IGクライアントセンチメント」で確認できる未決済ポジション(おそらく含み損を抱えたポジション)を観察することで、常に自身のポジションが少数派に属していてトレンドに乗れているか確認しておくことができるでしょう。

③米国エネルギー情報局(EIA)/短期エネルギー見通し(STEO)

米国エネルギー情報局(EIA)が毎月発表している短期エネルギー見通し(STEO)は、毎月発表されており原油価格を左右する需給状況をつぶさに知ることができます。

引用:EIA
引用:EIA
株式投資する際に金利を見て、個別株の業績をチェックするのと同じくらいEIAのデータは重要です。
原油を売買する以上は、この掲載データに関心がない人はいないと思います。
現状の米国エネルギー情報局(EIA)3月短観では、2024年の需要は日量1億243万バレル(前月比+1万)、供給は1億217万バレル(前月比▲13万)となって、それまでの予測から一転して差し引き26万バレルの供給不足となっています。

昨年9月に95ドルを記録したときの需給バランスは日量40万バレルの余剰だったことを考えると、現状は逆に日量26万バレルの不足でありながら原油価格は86ドル台です。

そのため地政学リスクが顕在化すれば、さらに原油価格が切りあがるリスクがあると考えてよいでしょう。

これは名目金利ー期待インフレ=実質金利に反相関するゴールドなどの貴金属の動きがすでに先取りしており、おそらくインフレ圧力を事前に察知しているものと考えられます。
つまり原油価格はこれ以降も強気の展開になりやすいと思います。

分析チャートツールはダントツでTrading Viewが便利(代替は楽天MT4CFD)

読者の方におすすめしているWTI原油(または北海ブレント)のチャート分析では、Trading Viewを使っています。

WTI原油日足/Trading View

一般的なチャートシステムでは、この記事で掲載しているチャートのようなGMMA(複合型移動平均線)は標準装備されていないため、トレンドがどちらの方向に傾いているか直感ではわかりにくいかも知れません。

ですので、まずはTrading Viewの無料版からはじめてみましょう。

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無料で便利なチャートツールは楽天MT4CFD

Trading Viewは、無料で閲覧できる高機能ツールですが、無料プランで表示できるインジケーターは2つまで、チャートを同時表示できないなど、十分な機能を使うには月額$12.95のエッセンシャル以上のプランにしなければ、機能に制限があるので不便に感じる場合があります。

そこで無料でありながらテクニカル分析を無限に追加できる楽天MT4CFDを使うことでその問題を解決することができます。

MT4で原油のチャートをチェックするには、USOILのシンボルを追加することで可能になります。

Trading Viewに対する利点は、楽天MT4CFD口座を開設していれば無料で機能を使えることとローソク足の動きが非常に速く(MT4ではトレンドに乗ったポジションを維持しやすくなるため平均足を使っています)判断を下しやすいことです。

Trading Viewはリアルタイムの反応速度が少し遅いです

そのため短期売買になればなるほど楽天MT4CFDの利点がいきてきます。

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低コストで少額資金からでも投資できるのはGMOクリック証券

チャートに関しては、Trading Viewまたは楽天MT4CFDで十分な分析ができます。

しかしWTI原油・北海ブレンド原油など世界中のあらゆる投資対象を現物株取引・CFD取引・FX取引により低コストで取引できるのは、GMOクリック証券です。

さらにアップデートにより例えばS&P500では、これまでCFD取引するのに必要だった最低証拠金65,000円前後が1/10の6,500円前後からでも取引できるように大きく改善され他の証券会社と比べて少額からでもスタートできるようになっています。

また実質的な取引コストであるスプレッドでも以下のように低コストです。

CFD取引会社 S&P500 WTI原油 GOLD
GMOクリック証券 0.3pips 3.0pips 0.4pips
IG証券 0.6pips 2.8pips 0.3pips
サクソバンク証券 0.5pips 6.0pips 0.3pips
OANDA Japan CFD 0.4pips 3.0pips 0.3pips
DMM CFD 0.5pips 3.9pips 1.2pips
楽天MT4CFD 0.5pips 8.0pips 2.7pips

このようにGMOクリック証券はコスト面でも優れており、株価指数・商品・外国株を少額からでも取引できるメリットがあります。

そのためか取引高シェアにおいても証券CFDでは72%・商品CFDでは65%など「国内店頭CFD取引高9年連続No,1(GMOクリック証券調べ2014年1月〜2022年12月)」になっている証券会社です。

スタートは、GMOクリック証券からはじめてみましょう。

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【結論】WTI原油/北海ブレント2024年4月第2週見通し

WTI・BRENTの2024年4月第2週の見通しは、上値は追わずに一旦下落トレンドラインまで戻る「リターンムーブ」を待つ段階だと思います。

つまり押し目買いです。

注意すべきなのは、当然中東情勢で市場が織り込んでおりのは、イランの報復が限定的なものでイスラエルが譲歩することです。

しかし、それはまだ予想の段階なので事実を確認してから動いても遅くはないでしょう。

ここまで説明したWTI原油もしくは北海原油のトレードは、実質的なコストであるスプレッドが3pipsと業界最安のGMOクリック証券を使っています。
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