米国株式に投資するとき、どの証券会社が良いのか実質的なコストで比較してみます。
米国株式の取引手数料なら取引手数料無料を打ち出している「DMM株」もしくは「マネックス証券」といったところが思い浮かぶと思いますが、実際のコストは取引手数料だけではなく為替手数料も含まれますので、それら全てでどれくらいのコストなのかシュミレーションしてみたいと思います。
結論を先に書くと、銘柄数は少なくなりますが「DMM株」の取引コストは確かに安く、少ない資金からでも投資できて効率のよい取引をしたい場合は「GMOクリック証券CFD」がメリットがあります。
①FXと同じ仕組みで世界中の株価指数・商品・株式・ETFを買いからも売りからも売買可能
②国内店頭CFD取引高9年連続No,1(GMOクリック証券調べ2014年1月〜2022年12月)
③株価指数の取引なら、最も低コストでオーバーナイト金利がないので長期保有で最も低コスト
④原油・金・銀などのコモディティも低コストで23時間売買可能
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米国株実質コスト比較
米国株の取引コストは手数料以外に為替手数料が存在します。
単純に手数料だけでは比較できないわけです。
計算しやすくするために毎月10万円の売買を行った場合で計算してみます。
証券会社 | 取引手数料 | 為替手数料 | 合計 |
DMM株 | 0円 | 249円 | 249円 |
マネックス証券 | 495円(0.495%) | 0円(売却は25銭) | 495円 |
SBI証券 | 495円(0.495%) | 40円 | 535円 |
楽天証券 | 495円(0.495%) | 249円 | 744円 |
この結果、DMM株はやはり最安値という結果になりました。
ですがこれで米国株式はDMM株で決まりとならない理由の一つが銘柄数、もう一つが外貨決済ができない点です。
しかし、楽天証券は表面上は手数料が横並びなので安そうに見えますが、為替手数料が高いため米国株取引を重視しているネット証券の中では一番コスト高になってしまいます。
取扱銘柄はDMM株は少ない
取引にかかる実質コストはDMM株はやはり安いというシュミレーションになりましたが、問題は取引したい銘柄があるかどうかです。
その点マネックス証券で取り扱っている銘柄数が3,700銘柄に対しDMM株で取り扱っている銘柄は1,162銘柄とかなり少なくなります。
証券会社 | 銘柄数 |
DMM株 | 1,162銘柄 |
マネックス証券 | 3,752銘柄 |
SBI証券 | 4,008銘柄 |
楽天証券 | 3,678銘柄 |
円貨決済しかできないDMM株は配当金では不利
為替手数料は仲値という基準レートから手数料をプラスマイナスして決められています。
為替は刻一刻と変わっていっていますが、それに対して銀行では逐一変更したりせずに朝の時点で基準となる「仲値」というレートを決定して、そこから円を外貨に換えるときはTTSというレートで、外貨を円に換えるときはTTBというレートで手数料を付加して受け渡しが行われています。
DMM株は取引手数料に関しては0円ですが、為替手数料が25銭です。
つまりドル円が100円なら円を外貨に交換するときのレートは100円25銭と為替手数料が足されたTTSレートになります。
SBI証券などでは住信SBIネット銀行を経由する場合、4銭というかなり安い為替手数料で取引ができ、外貨決済もできるため有利な設定になっています。
DMM株は為替手数料が、SBI証券の4銭に比べても割高なのですが、配当に関しては円で強制的に渡されさらに普段の4倍となる100銭(1円)の為替手数料で渡されます。
つまり配当を意識した長期取引になると不利というのがDMM株の落とし穴ということになります。
短期・中期取引ならCFD取引
CFD取引とは「差金決済」といって、取引開始から取引終了までの差額を決済する取引です。
このCFD取引でも米国株式を取引できますが、取引手数料がかからない「GMOクリック証券CFD」と現物手数料がかからないDMM株と比較してみます。
ここでもわかりやすくするために月間10万円の取引でシュミレーションしてみます。
DMM株 | GMOクリック証券CFD | |
取引手数料 | 0円 | 0円 |
為替手数料(CFDはスプレッド) | 249円(25銭) | 150~400円(0.15~0.4%) |
金利調整額 | 0円 | 270円(年率3.25%) |
資金効率 | × | ○(レバレッジ5倍) |
配当 | あり | あり |
合計コスト | 249円 | 420~670円 |
GMOクリック証券の手数料体系はスプレッド
「GMOクリック証券CFD」は取引手数料がかかりませんが、売りと買いの差である「スプレッド」で実質的に徴収しています。
これは国内株式で取引ごとに手数料がかかっていた国内の証券会社の取引に慣れた方だと面食らう制度です。
逆にFXなどの取引に慣れている方にとってはスプレッドによる手数料の徴収は慣れたものだと思います。
スプレッドは銘柄によって個別にしかも結構ざっくり決定しており、Amazonなら0.15%程度ですがAppleだと0.4%程度に達するなどバラバラです。
銘柄 | スプレッド | 実質経費率(コスト) |
Apple | 0.5 | 0.4% |
Amazon | 5.0 | 0.15% |
Alfabet(Google) | 5.0 | 0.21% |
Microsoft | 0.5 | 0.2% |
0.85 | 0.26% |
このコストだけなら、DMM株とほぼ同じようなコスト感で割と手数料としては安い水準で取引ができます。
GMOクリック証券はオーバーナイト金利がかかる
CFD取引の特徴は、FXのスワップポイントに相当するオーバーナイト金利がかかるところです。
計算式は以下のとおりです。
- 保有残高×基準金利±3%÷360日
これは例で挙げた10万円のポジションでは、9円/日ほどかかってきます。
ですので長い期間になるほどこの金利負担が重くのしかかってきて不利なので、長期的なポジションには向きません。
このオーバーナイト金利は、「GMOクリック証券CFD」ではS&P500・NASDAQ100などの株価指数では課金されていませんので、長期的に株価指数へ投資する場合は投資信託・ETFよりもむしろ低コストで投資することができます。
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銘柄数は58銘柄と少ない
また取引できる米国株は58銘柄と非常に絞り込まれています。
いわゆる大型株の取引のみとなるため、NASDAQに上場している新興銘柄などはないのがデメリットです。
DMM株も銘柄は絞られていますが、それでも1,000銘柄に達しており「GMOクリック証券CFD」に比べて大きな差があります。
メリットは資金効率の良さと売りからも入れること
一方で「GMOクリック証券CFD」の良さは、レバレッジ5倍で取引できる点です。
例えばアメリカの株式は日本のような単元株制度はないので1株で購入できます。
しかしAmazonは現在の株価だと1株でも35万円の資金が必要です。
一方で「GMOクリック証券CFD」では入金している証拠金でレバレッジを掛けた取引が可能なので、最低7万円で35万円分の取引が可能になります。
そして「この株・株価指数は下落する」と考えた場合は、売りからも入ることが可能です。
米国株式市場の代表的な株価指数といえば『S&P500』。 10年以上もの長きに渡って右肩上がりの上昇をしてきたため、日本の非課税枠積立投資の「つみたてNISA」・「iDeCo」では『S&P500』に連動した投資信託が選[…]
【まとめ】米国株取引でおすすめの証券会社を銘柄数・実質コストで比較
米国株取引は、3大ネット証券(マネックス証券・SBI証券・楽天証券)では手数料は横並びに見えますが、為替手数料の面でかなり違いが浮き彫りになっています。
為替手数料で考えるとSBI証券はかなり優秀ですが、それでも手数料0.495%は非常に重いです。
ですので配当は重視せず短期・中期(スイングトレード)などで利用する場合は、DMM株もしくはGMOクリック証券CFDを活用すべきだと思います。
注意点は手数料を安く抑える一方で銘柄は3大ネット証券に比べて抑え込まれている点には注意が必要です。
株式取引のFX版ともいえるCFD取引でもっともコストが安い証券会社は「GMOクリック証券」です。
国内株式でも1約定ごと96円(10万円)~とコストも安く、CFD取引では国内シェア80%を占めるトップの証券会社です。
①FXと同じ仕組みで世界中の株価指数・商品・株式・ETFを買いからも売りからも売買可能
②国内店頭CFD取引高9年連続No,1(GMOクリック証券調べ2014年1月〜2022年12月)
③株価指数の取引なら、最も低コストでオーバーナイト金利がないので長期保有で最も低コスト
④原油・金・銀などのコモディティも低コストで23時間売買可能
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