原油価格(WTI/BLENT)2024年5月第1週見通し/CFDトレードブログ

こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。

来週の原油価格(WTI・BRENT)に関しては、先々週の下落基調から一転して4月高値を試す展開となると予測しています。

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原油価格(WTI・BRENT)は、下落基調を続け先週初頭に日足62EMA(もしくは800SMA)の水準=80.70を試しましたが、スパイクローを示現して反転し金曜日には一時84.46(BRENTは88.56)まで反発しています。

WTI原油日足

といっても一直線ではなく、意外な水準まで調整しては、吹き上げながら徐々に上昇しています。

そのためうっかり高値掴みをすると、簡単にストップ(想定以上の損失)を巻き込んだ下落を喰らってしまうため、自身の得意なパターンが出現するまでエントリーのタイミングをじっくり待つべき局面です。

個人的には原油価格が、調整しながら一歩づつ上昇していく局面では「ブルフラッグ」・「ベアフラッグ」が効果的なエントリーポイントを掴むパターンとして使いやすいと思います。

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この記事では、このように原油取引の週単位の見通しについてTrading Viewで分析し、CFDで原油のトレードに取り組む方たちの参考になればと考えています。

WTI原油もしくは北海原油のトレードは、国内店頭CFD取引高9年連続No,1のGMOクリック証券で提示されているレートを想定して説明しています。
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原油CFD(WTI・BRENT)テクニカル分析

週足などの長期的な視野に立つと、原油価格(WTI・BRENT)では2022年3月以来続いていた下落トレンドラインをブレイクした状態を維持しており、一時的な調整はあれど基本的には価格上昇が続きインフレ上振れ要因になっていくと考えています。

WTI原油週足

現状は、一旦ブレイクした下落トレンドラインに回帰し、そこを足がかりにして再度上昇し始めている認識です。

原油価格(WTI・BRENT)日足分析→62EMAで反発し上昇トレンド第5波形成中

WTI原油日足

WTI原油日足で分析すると、一旦上方ブレイクした2022年3月から続く長期下落トレンドラインに対して回帰するリターンムーブを示現し、再度上昇する足がかりを作ったと思います。

またWTI原油が12/13の底値から描画した上昇トレンドチャネルも、4月にWTI原油が上昇トレンドチャネルのレジスタンスラインをオーバーした推移を見せたことで再度上昇トレンドチャネルを引き直しています。

そうすると2/5の底値に平行チャネルのサポートラインをあてると、今回反発したポイントがピッタリ当てはまります(同水準には日足62EMAも位置しており重複しているサポートとして非常に強い)。

したがってこの上昇トレンドは、5波構成で修正第4波を完了したと判断でき、現在最終第5波の上昇トレンドを形成しつつあると考えられます。

そのため原油価格が上昇トレンドチャネルレジスタンスラインに到達する(約93ドル)まで、買いから入る方向をメインポジションとして、ポジションメイクしていきます。

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原油価格(WTI・BRENT)4時間足→下落トレンドラインをブレイク

WTI原油4時間足

WTI原油4時間足で分析すると、下落トレンドチャネル(ブルフラッグ)をブレイクして強気に転じています。

ただ一直線に上昇しているのではなく、押し戻されては要所で強力な押し目買いによって吹き上げて、売り方に損切りを強いながら徐々に上昇していることがわかります。

このような相場では、その都度買い場があり、利益確定しながら資金を増やしていけますので、考えようによっては一方的な上昇相場よりもチャンスが多いとポジティブに考えたほうがよいでしょう。

今回は、4/12の高値から急反落していった下落トレンドラインをブレイクしたものの、4月の高値圏を支えたサポートラインがレジスタンスに転換して上値が抑えられ反落しています。

つまりまだまだ一方的な動きには至らず、その都度トレンドラインがレジスタンスからサポートになっているか試す動作をしながら、一歩一歩上昇しているといえそうです。

そのため4時間足62EMA(黄太線)、または200SMA(青線)などの反発が期待できるサポートラインで反発するかテストしつつ、押し目買いしてはコツコツ利益確定していく方法を採用します。

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BRENTの日足も上昇トレンドラインレジスタンスラインまで上昇する動き

BRENT日足

BRENT北海原油日足は、わりとチャートがキレイでトレンドライン・水平線が的確にレジスタンス・サポートとして機能しています。

WTI原油と見立ては同一で、上昇トレンドラインサポートラインで下値が支えられ、今度は上昇トレンドラインレジスタンスラインまで上昇していくというのがメインシナリオになりそうです。

しかし、目下4月中の高値水準を支えたサポートラインが現在はレジスタンスライン転換し上値を抑えている状況です。

したがってさらなる上昇のためにはこの4月の高値水準を支えた水平線を上方向にブレイクして置く必要があります。

一方で4/22以降の反発局面の安値を結んだサポートラインを割り込むと、この反発は一時的なもので実は「上昇ウェッジ」もしくは「ベアフラッグ」だったという場合もあります。

ですので推定でポジションをとるよりも、サポートが効いているかそれともサポートせず下抜けたのかを確認してからポジションをとれば失敗はより少なくなると思います。

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WTI原油・BRENT北海原油CFDトレード精度を高める指標

ここまで原油価格(WTI・BRENT)のトレードについて日足→4時間足で説明してきましたが、基本的にこの記事のトレード手法は4時間足でトレンドラインを引いて、1時間足を主に確認しつつ以下の3つのポイントでトレード方法を採用しています。

  1. 天井圏・底値圏でスパイクorリバーサルをともなうフォールスブレイクアウト
  2. 天井打ち・底打ちの後、1時間足62EMAで押し目・戻り目
  3. トレンド継続のブルフラッグ・ウェッジ(下落トレンドではベアフラッグ・ウェッジ)

主な手法としては、これらを使いまわしてより熟練度を高めようとしており、それ以外の値動きに関しては「得意ではない」という判断でスルーすることで勝率を高めることを狙っています。

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他には、以下のようにキレイにチャートパターンをまとめて頂いている方もいますが、概ねこのチャートパターンを使い回すことで十分な成果を収めることができるでしょう。

要するに複数あるチャートパーターンの中で得意なものだけを集中的に行って、その方法論ではエキスパートになることが重要ということです。

さらに、これに加えてこれから説明する方向性を補強する指標も確認することで、トレードの精度を高めることができるでしょう。

代表的な指標としてチェックしてほしいのが以下の3つです。

  1. 期待インフレ率
  2. IGクライアントセンチメント
  3. 米国エネルギー情報局(EIA)/短期エネルギー見通し(STEO)

①期待インフレ率

原油価格は、あらゆる物価に影響を及ぼすため経済活動にとって非常に重要なものです。

この原油価格の先行指標ともいえるのが、市場が推測するインフレ率を示す「期待インフレ率/BEI(Break Even Inflation rate)」です。

期待インフレ率は、物価連動国債の売買参加者が予測する今後最大10年間(物価連動国債の残存期間次第で10年未満になる場合がある)における年平均物価上昇率を示しており、将来の実際の物価や景気に影響を与え、それらの先行きを予測するうえで重要な指標です。

実際にこの期待インフレ率は、原油価格に同調または先行する特徴があります。

今週末までの期待インフレ率は以下のよう安値を切り上げながら徐々に上昇しており2.43%に達しています。

WTI原油が95ドルまで上昇した2023年9月でさえ、原油の需給も供給超過で期待インフレ率も2.39に過ぎませんでしたが、現状はそれ以上の高水準で潜在的なインフレ圧力が高まっていることを示唆しています。

引用:期待インフレ率

これだけ見ると期待インフレ率を見て追随したトレードをすれば良さそうに感じますが、一致する確率は0.68~0.78の間であるため、2割~3割程度は外れることがあります。

そのためこの指標が下落傾向にあれば「原油は基本売りから入る」、上昇傾向にあれば「基本買いから入る」ことで無用なリスクを低下させることができる指標だと考えればちょうどよいと思います。

現状の期待インフレ率から考えると原油価格は強気で臨むべきだと考えています。

②IGクライアントセンチメント

IG証券とは、イギリスに拠点を置く、金融オンライン取引サービスのプロバイダー「IGグループ」が日本で展開するサービスで、株式・株価指数・外国為替証拠金取引・商品先物・CFD・バイナリーオプションなどを提供しています。

日本ではFXオンラインジャパンという会社名でしたが、2011年に「IGグループ」に統合されています。

この証券会社が提供している「IGクライアントセンチメント」は、グルーバルに展開している「IGグループ」の顧客がどのようなポジションになっているか示すものです。

原油の個人ポジションを確認すると、先週と比べロングが▼16.94%減少、ショートが+27.34%増加しています。

これにより先週72.94%のネットロングだった勢力図は、64.61%のネットロングと未決済のショートポジションが増加しているため、その勢力の趨勢から考えると上昇機運が高まっていると考えられます。

引用:「IGクライアントセンチメント」

なぜ下落リスクが高まるかというと、大勢の個人投資家は訓練を受けておらずトレンドと逆のポジションをとる習性があるからです。

つまり訓練されていない個人投資家は利益は一刻も早く利益確定して、損失は先延ばしにする悪癖があり、強い上昇トレンドが発生するとロングが減ってショートが急増し、逆に強い下降トレンドが発生するとロングが急増してショートが減る傾向にあります。

したがって今週ショートが大きく増えたということは、どちらかというと上昇方向に相場の方向性が志向されており、ショートポジションの損切り(買い戻し)により上昇する可能性が高いといえます。

このように、「IGクライアントセンチメント」で確認できる未決済ポジション(おそらく含み損を抱えたポジション)を観察することで、常に自身のポジションが少数派に属していてトレンドに乗れているか確認しておくことができるでしょう。

③米国エネルギー情報局(EIA)/短期エネルギー見通し(STEO)

米国エネルギー情報局(EIA)が毎月発表している短期エネルギー見通し(STEO)は、毎月発表されており原油価格を左右する需給状況をつぶさに知ることができます。

引用:EIA
引用:EIA
株式投資する際に金利を見て、個別株の業績をチェックするのと同じくらいEIAのデータは重要です。
原油を売買する以上は、この掲載データに関心がない人はいないと思います。
現状の米国エネルギー情報局(EIA)4月短観では、2024年の需要は日量1億290万バレル、供給は1億290万バレルとなって均衡状態になっています。

昨年9月に95ドルを記録したときの需給バランスは日量40万バレルの余剰だったことを考えると、現状は逆に均衡した状態でありながら原油価格は83ドル台です。

そのため中東情勢の緊迫化から転じて、本来の需給が着目されだすとさらに原油価格が切りあがるリスクがあると考えてよいでしょう。

これは名目金利ー期待インフレ=実質金利に反相関するゴールドなどの貴金属の動きがすでに先取りしており、おそらくインフレ圧力を事前に察知しているものと考えられます。
しかし一方で国際通貨基金(IMF)は、7月から原油を増産し始めると予想するなど第3四半期の需給はやや緩んだ状態になる可能性が浮上していますので、強気のポジションは第二四半期までと考えられるでしょう。

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WTI原油(または北海ブレント)のチャート分析では、Trading Viewを読者の方におすすめしています。

WTI原油日足/Trading View

一般的なチャートシステムでは、この記事で掲載しているチャートのようなGMMA(複合型移動平均線)は標準装備されていないため、トレンドがどちらの方向に傾いているか直感ではわかりにくいかも知れません。

ですので、まずはTrading Viewの無料版からはじめてみましょう。

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Trading Viewは、無料で閲覧できる高機能ツールですが、無料プランで表示できるインジケーターは2つまで、チャートを同時表示できないなど、十分な機能を使うには月額$12.95のエッセンシャル以上のプランにしなければ、機能に制限があるので不便に感じる場合があります。

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MT4で原油のチャートをチェックするには、USOILのシンボルを追加することで可能になります。

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Trading Viewはリアルタイムの反応速度が少し遅いです

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チャートに関しては、Trading Viewまたは楽天MT4CFDで十分な分析ができます。

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また実質的な取引コストであるスプレッドでも以下のように低コストです。

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OANDA Japan CFD 0.4pips 3.0pips 0.3pips
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特にGMOクリック証券は、アプリなどのツールの使いやすさやコスト面でも優れており、株価指数・商品・外国株を少額からでも取引できるメリットがあります。

そのためか取引高シェアにおいても証券CFDでは72%・商品CFDでは65%など「国内店頭CFD取引高9年連続No,1(GMOクリック証券調べ2014年1月〜2022年12月)」になっている証券会社です。

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【結論】WTI原油/BRENT北海原油2024年5月第1週見通し

原油価格(WTI・BRENT)の2024年5月第5週の見通しは、先々週の下落基調から一転して4月高値を試す展開となると予測しています。

原油価格(WTI・BRENT)は、下落基調を続け先週初頭に日足62EMA(もしくは800SMA)の水準=80.70を試しましたが、スパイクローを示現して反転し金曜日には一時84.46(BRENTは88.56)まで反発しています。

WTI原油日足

しかし買い方にも継続的な上昇に懐疑的ですぐに利益確定してしまう勢力も多く、売り方もそれほど強くない需要と中東情勢の緊迫化が拡大しないことを背景に新規でショートする勢力もあとを絶ちません。

したがってこの懐疑的な売り要因を一つ一つ捕捉して潰してジリジリ上昇させて行くことで、売り方が損失に耐えきれずに一斉に損切りする水準に達するのを待つことになるでしょう。

今回の分析につかったTrading Viewは、分析ツールとして広く一般的に使われていますが、十分な機能を使うには月額$12.95のエッセンシャル以上のプランにしなければ、機能に制限があるので逆に使いにくい部分もあります。

そのため実際には、十分な機能でかつ無料で分析を行うことができる楽天MT4CFDのチャートでトレードのタイミングを図ったほうが、コストも掛からず取り組みやすいと思います。

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