原油CFDトレード手法①トレンド発生中-3『押し目買い・戻り売り』

こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。

株価指数・商品取引のFX版ともいえる「CFD取引」。

S&P500などの株価指数、金・銀・原油などの商品取引を上昇局面と判断したら買い、下落局面と判断すれば売りからでも入ることができます。

CFD取引は、FXと同じ証拠金取引でレバレッジをかけて資金量よりも大きい取引をすることが可能ですが、長い期間ポジションを保有すると経済指標・紛争・事件・要人の発言などによる大きな値動きが突発的に発生し、一時的でも思惑と異なる値動きになって思わぬ損失になることがあります。

とくに原油は、価格決定権を持つOPEC+が原油価格低迷期には減産する可能性が高いため、非常に注意が必要で長期間で空売りを仕掛けるのはリスクが高いです。

そのため「トレンドが発生しやすい時間帯」と「有利なチャートパターン」になったときだけエントリーしてデイトレか数日程度のスイングトレードで取引を終了させるほうが望ましいです。

「トレンドが発生しやすい時間帯」とは、原油の場合はCOMEX・NYMEXの取引時間帯いわゆるNYタイムとロンドンとの取引時間が重なる時間帯(日本時間 夏21:20~24:00 or 冬22:20~24:00)が取引が活発でトレンドが発生しやすい傾向にあります。

ポジションをとるのは、この時間帯に限定しこれから説明する「有利なチャートパターン」になったときにエントリーする方法が望ましいでしょう。

というのは原油CFDに関しては、15分足・1時間足・日足の移動平均線に忠実に動いており、その法則性を見つけ出すことでより勝率を高めることができるからです。

原油CFDのトレード手法は、移動平均線の序列に従って以下の順番で循環する過程でそれぞれのフェーズに合った取引方法を選択していきます。

  1. トレンド発生中
  2. →トレンド終焉
  3. →レンジ
  4. →トレンド発生
今回は、「①トレンド発生中」フェーズで、重要な移動平均線である62EMAで「押し目買い・戻り売り」を仕掛けるトレードパターンを解説します。
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原油CFDトレード手法「移動平均線トレンド発生中フェーズ」とは?

「①トレンド発生中」とは、移動平均線が示しているトレンドが、上昇トレンドでも下落トレンドになっている場合です。

もちろん収益機会としては、トレンドが発生している方ときが最も収益機会が多くなります。

反面トレンドレスになっている場合は、収益機会が少ないので無理なトレードは避けて以下のパターンになった場合にエントリーし小刻みでも確実なリターンを積み重ねましょう。

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原油チャートでは、トレードに関しては取引コストが安い『GMOクリック証券CFD』で行いますが、チャートは誰でも自由に閲覧できるTradingviewで説明していきます。

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原油CFDトレード手法/Tradingviewで表示すべきインジケーター

原油CFDトレードでは、表示するインジケーターは判断を容易にするために以下の3つに絞って表示します。

  • 62EMA(62本指数平滑移動平均線)
  • 200SMA(200本単純移動平均線)
  • 800SMA(800本単純移動平均線)

長期移動平均線800SMAは、相場の中心ともいえる存在でここから発進してトレンドを形成したり、トレンドが終了すれば800SMAに戻ってくる特性があります。

上昇トレンドが発生しているときには、長期移動平均線800SMAを短期移動平均線62EMAが上回って推移し、下落トレンドなら長期移動平均線800SMAを短期移動平均線62EMAが下回って推移します。

トレンドが発生しているフェーズでは、以下のように移動平均線が並んでいます。

トレンドは上昇トレンド、下落トレンドがあり移動平均線の位置は以下のように定義づけされます。

  • 【上昇トレンド】上から62EMA(黄線)→200SMA(青線)→800SMA(緑線)
  • 【下落トレンド】上から800SMA(緑線)→200SMA(青線)→62EMA(黄線)

画像は典型的な1時間足で下落トレンドが発生しているときです。

原油1時間足下落トレンド発生中

200SMA(青線)が800SMAを下抜こう(上昇トレンドでは上抜こう)としているタイミングもトレンド発生中に含まれます。

原油CFDトレード手法/表示すべき時間軸

確認する時間軸は、15分足・1時間足・日足が好ましいです。

全体のトレンドを確認するためにトレードに入る前に週足→日足とチャートを確認しトレンドラインを引いておいて、以下の項目を確認してください。

  • 重要な高値・安値水準に差し掛かっていないか
  • 重要な移動平均線に差し掛かっていないか
  • ローソク足の形状(プライスアクション)は反転を示唆していないか

以上を確認しておきましょう。

それから1時間足で移動平均線の位置関係を確認して、15分足でピンポイントでポジションメイクします。

時間軸を変更してみると、チャートで反発したり反落したりするポイントでは、15分足200SMAと1時間足62EMAがほぼ同じ位置になっていることに気づくと思います。

他にも15分足800SMAと1時間足200SMAも同じ位置関係になっているのでポイントがつかみやすいと思います。

ですので短期的なトレードでは15分足・1時間足を表示しておくのが望ましいのです。

原油CFDトレード手法/「①トレンド発生中フェーズ」のトレード手法は?

「①トレンド発生中」におけるトレードでは、一方的な方向に動いていますのでリターンがあげやすい絶好機だといえます。
以下のチャートは1時間足を表示していますが、移動平均線は、62EMA(赤線)、200SMA(青線)、800SMA(緑線)で表示しています。
原油1時間足62EMAでの戻り売り
「①トレンド発生中」では、トレンドが終了して800SMAまで戻って膠着していたローソク足が、新たなトレンドを発生させて62EMAに沿いつつ200SMAを抜いて一方方向に相場がすすむ状態です。

原油CFDトレード手法①トレンド発生中-3『押し目買い・戻り売り』

上昇トレンドでは上から62EMA(黄線)→200SMA(青線)→800SMA(緑線)、下落トレンドでは上から800SMA(緑線)→200SMA(青線)→62EMA(黄線)が位置していている状態が「①トレンド発生中」フェーズです。
非常に強いトレンドが発生しているときで、一方方向に相場が進むため利益があげやすいのが特徴です。
約3通りのエントリー方法がありますが、今回説明するのは「押し目買い」・「戻り売り」の急所になる62EMAまで戻ってくる場合です。

原油CFDトレード手法/62EMAのタッチを狙う「押し目買い・戻り売り」

原油1時間足チャート800SMA→200SMA→62EMAの順になっている下落トレンドの時、ローソク足が62EMAに戻ってはまた押し戻されて下落するという「戻り売り」の現象が非常に多くみられます。

上昇トレンドなら62EMAまで下落してきたら「押し目買い」、下落トレンドなら62EMAまで戻ってくれば「戻り売り」を仕掛けます。

原油1時間足 下落トレンド62EMAで戻り売り

この場合は、日足下落トレンドラインの突破に失敗して下落し始めた相場が、ショートカバー(売り方の買い戻し)で一時的に62EMAまで戻ってきたケースです。

21:20~24:00まではCOMEX・NYMEXの立会取引とロンドンの取引時間が重複しており、一時的な戻りに対してトレンド本来の方向に戻り売りを仕掛けています。

この時は62EMAにタッチしてすぐにエントリーしたのではなく、タッチして反落し始めたのを確認して「戻り売り」を仕掛けたため、62EMA:71.66でショートしています。

イグジット(出口)は、翌週にポジションを持ち越さないためにCOMEX・NYMEXの立会取引が終了する夏時間では2:30以降、冬時間なら3:30以降で利益確定したほうが良いでしょう。

原油CFDトレード手法/1時間足62EMAにIFD-OCOをセットする

といってもCOMEX・NYMEXの取引が重なる時間帯(日本時間 夏21:20~24:00 or 冬22:20~24:00)ですので、そろそろ就寝する時間帯ですよね。

62EMAにタッチするのをまっていてもなかなか到達せずにジリジリするかもしれません。

そこで、COMEX・NYMEXの取引時間がスタートしてから62EMAにタッチした場合を想定して上昇トレンドなら買い指値、下落トレンドなら売り指値注文をしておきます。

原油1時間足下落トレンドIF-OCO

この場合なら、COMEX・NYMEXの取引時間がスタートして下落から反発していますので、一時的な戻りと判断する場合は指差しのポイントに指値注文をいれておきます。

もちろん、このときには複合注文としてストップは直近高値付近を少し上回る水準にセットして損失を限定させておく必要があります。

※ストップは、自身が許容できる損失までに限定しておけば予想以上の損失が発生するリスクを抑えることができます。

引用:GMOクリック証券CFD

もっともこの時は、予想以上の下落で65ドルまで下落が進みました。

せっかく獲得できる利益を限定させるのは合理的ではないため、IF-OCOではなくIF-DON注文で利益が拡大するたびに逆指値を近づけていくトレール注文でも良いでしょう。

IF-OCO・IF-DONどちらでも共通しているのは、損失拡大防止のストップを入れることで予期せぬ値動きで損失が膨大になって資金を失ってしまうリスクを回避することができます。

原油CFDトレード手法/15分足で200SMAで反発・反落したのを確認してエントリー

ここまで1時間足62EMAにタッチしたらポジションを「押し目買い」・「戻り売り」を行う方法を説明しましたが、手動でポジションを取る場合は15分足で値動きの詳細をチェックしておくことでより厳密で有利なレートで売買することができます。

原油15分足200SMAタッチ

1時間足62EMA=15分足200SMA(青線)は、ほぼ一緒の水準ですので200SMAにタッチし反落したところでポジションをとります。

画像の15分足チャートでは、15分足終値で62EMA(黄線)の下抜けが確定したところで相場が崩れて下落が始まっています。

このときは、62EMAを15分ローソク足で下抜けが確定した75.36でエントリーして当日の安値である72.26にリミットを設定すれば、310pipsもの膨大なリターンになっています。

原油CFDトレード手法/62EMAのタッチを狙う「押し目買い・戻り売り」実績

この手法は、2023年5月13日の公開からトレードを1回行っています。

総利益pips 151
総損失pips 0
純利益pips 151
損益比率PF 0.0
期待損益pips 151
トレード総数 1
勝トレード 0
敗トレード 0
勝率 100%

注意すべき点としては、OPEC総会のときの減産・増産決定です。

相場が急変動するリスクが高いので、ポジションをOPEC総会をまたいで保有することは非常に危険です。

週末に行われるので、日程をチェックして開催される週末までにはポジションを決済し週をまたいでポジションを保有するリスクを回避しておきましょう。

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CFDで損失を抑えるメリット

前述のエントリーの記述で「ストップはご自身が許容できる損失までに限定」と解説しました。

なぜ、損失を抑えるべきなのでしょうか?

それは思わぬ損失を受けて資産が減ればそれを取り戻すにはそれ以上の利益をあげなければならないからです。

50%もの損失を受ければ、取り戻すには100%のリターンが必要になる

CFD取引」では、レバレッジをかけてハイリターンを狙うこともできますが、反面損失も大きくなるリスクがあります。

自身のポジションの思惑と違った方向に相場が動いて、大きな損失を受けてしまえばそれを取り戻すには以下のように損失以上の利益をあげなければ元本を取り戻すことができません。

  • 20%の損失→25%のリターン
  • 30%の損失→42.8%のリターン
  • 50%の損失→100%のリターン

Twitterなどでは、レバレッジをかけた3倍ETFなどで散々にやられて50%もの含み損を抱えた状況を投稿している方も見かけます。

50%もの損失は、含み損でも確定した損失であっても、そこから100%のリターンをあげなければ取り戻すことはできず、それはトレードをしている方ならわかるようにとても困難なことなのです。

CFD取引の魅力は、ストップロスを設定して損失を抑えることができること

CFD取引」では、株価指数・個別株・商品のFX版ですので多彩な注文方法を使うことができ、利益確定の注文はもちろん、損失を限定的にする注文もできます。

これをストップロスと呼びます。

例えば、最悪でも自身の資金の10%の損失までに抑えようということで、ストップロスを設定しても間違ってはいません。

思惑通りに相場がすすんで含み益がでてきたら、急に相場が戻ってくるリスクに備えて建値前にストップを移動して絶対に損をしないというポジションの取り方もできます。

しかしポジションを取るときには、リスク(損失):リワード(利益)が1:2以上になる有利な注文としておいて、取引を重ねるごとに段々利益が積み上がっていくようにすべきです。

今回の「①トレンド発生中」のトレード例では、エントリーが75.36でストップは77.14ですのでリスクは178pipsに対して、リワードは当日の安値72.26にリミットを設定すれば310pips、下落トレンドに乗ってそのままショートを保有していた場合なら最大で65.74ドルまで962pipsも期待リターンがあったことになります。

つまりリスク(損失):リワード(利益)は1:1.74~5.4となるので、トレンドに乗ったトレードがいかに有利かわかると思います。

したがって、こういった移動平均線の配置の時には、積極的な取引を行ってリターンを爆発的に増やしておくことが大事になってきます。

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【まとめ】原油CFDトレード手法①トレンド発生中-3『押し目買い・戻り売り』

今回は、トレンドが発生しているフェーズでは、以下のように移動平均線が並んでいるときの「押し目買い」・「戻り売り」について説明しました。

  • 【上昇トレンド】上から62EMA(黄線)→200SMA(青線)→800SMA(緑線)
  • 【下落トレンド】上から800SMA(緑線)→200SMA(青線)→62EMA(黄線)

特にすべての移動平均線がトレンド方向にキレイに向いている場合は絶好機です。

※画像の下落トレンドなら移動平均線がすべて下向きになっている状態です。

原油1時間足下落トレンド発生中

200SMA(青線)が800SMAを下抜こう(上昇トレンドでは上抜こう)としているタイミングもトレンド発生中に含んでもよいと思います。

この時には、取引が活発化するCOMEX・NYMEXの取引がスタートして62EMAに達したところで指値のOCO注文・・・IFD-OCOを入れておきましょう。

エントリーポイントが明確なので、「CFD取引」のメリットであるIFD-OCO注文などを活用して、利益確定も感情によらず確実に執行でき、損失も予め限定的な水準に抑えられます。

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