QRコード決済は次の進化へ「d払い」ウォレット機能を追加実装

2018年半ば以降、次々と出現したQRコード決済は、次の進化へ舵を切るステージに達しています。
想定している内容は以下の3つです。

①決済能力そのものはNFC Pay(EMVコンタクトレス)に敵わない

②しかし、日本ではクレジットカードの決済手数料が高額であるため、イニシャルコストが安く済むQRコード決済は、中小小売店を中心に普及できる余地がある。

QRコード決済は、チャージ機能のサービスでは、技術革新に適応できない銀行から、給与振り込み・送金・公共料金の振替などのサービスを奪うことで、バーチャルウォレットとして差別化を図ることができる。

無料送金アプリpring(プリン)がバーチャルウォレットとしての機能が近くその動向に注目していましたが、2019年9月26日ドコモが運営するQRコード決済サービス「d払い」からウォレット機能を実装したサービスのリリースがありました。

「d払い」にウォレット機能が追加

2019年9月26日 株式会社NTTドコモは、スマホ決済サービス「d払い」に以下の機能を追加しています。
・残高チャージ
・送金
・dポイント送金

d払い」は当初、決済の際は登録したクレジットカードで決済される機能でしたが、今回の機能追加で銀行口座を登録し残高にチャージし、決済・送金ができる機能が実装されます。

ウォレット機能の概要

d払いアプリからの送金(条件)
・dアカウント取得
・ウォレットに銀行口座を登録
・利用限度額:20万円/月

dポイントを送る(条件)
・dポイントクラブ会員
・ドコモ回線がない場合は、会員情報の本人確認が完了していること
・利用限度額:3万ポイント/月

※現在、「d払い」に紐付けるカードは、やはりdカードが有利になってきました。
2020年11月からのキャンペーンでは、dカード利用にポイント還元キャンペーンの対象が限定されています。

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【最新】d払いキャンペーンまとめ

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※レギュラータイプの「dカード」の発行は「ECナビ」が最高額3,000円相当のポイント付与となっています。
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銀行はQRコード決済サービスの登場で息の根が止まる

QRコード決済のサービスは、実は銀行と競合しています。
例えば、アリペイ・WeChat Payは、残高がMMFで運用されており、銀行よりも高い金利を提供し、その残高が様々な決済に使えます。
また、個人間の送金機能も充実しています。
そのため利用者は銀行に残高を残置せず、QRコード決済業者の残高に入れて様々なサービスを利用しています。

日本でも無料送金アプリpring(プリン)がは、個人間の受送金・法人から個人への送金・個人の口座からセブン銀行ATMでの引き出し・コード決済の機能を実装しています。
この機能の中で、従来銀行で行っていた業務の大半は代替できることになります。
まだ、QRコード決済サービスの中で存在しないのは、銀行の口座振替サービスに似たサービスですが、請求書払いという形式で対応し始めており、水道・電気はもちろん税金も対応している自治体もあります。
これがさらに技術が進んで、自動連携という形になると本当に銀行の役割は大きく減じることになります。

今回の「d払い」のウォレット機能の実装は、とうとうQRコード決済サービスの大手がこの機能に目をつけて奪い取りにかかってきたという証左であり、
このまま進めば、銀行はすべての支店やATMを失うかも知れません。

① 決済能力そのものはNFC Pay(EMVコンタクトレス)に敵わない

QRコード決済の決済能力そのものは、基本的にはローテクです。
それは決済速度を実際にJCBが計測しているため、明らかとなっています。

結論から言えば、QRコード決済はクレジットカードにすら劣後します。
これまで使ってきた中では最速は楽天ペイで2秒程度でコードが表示されますが、「d払い」は最も遅く16秒でコードがでてきます。

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決済能力そのものであれば、日本ではSuica・楽天edyなどで採用されているfelicaが高くかざすだけで決済が可能になります。

しかし、felicaは最初の仕様において、決済機能を一本化せず、ポイントカードのような囲い込みの道具に流用されてきたため、サービス同士で互換性がなく、いつでもどこでも商品・財・サービスと交換できるという貨幣の利点を捨ててしまっています。
また、読み取り端末も高額であるため、体力のある小売業や公共交通機関でしか導入ができません。

グローバルペイメントサービスのApple PayGoogle Payで採用されている非接触決済は、felicaと異なる形式でEMVコンタクトレスないし単純にコンタクトレスとも呼ばれています。
この読み取り能力はfelicaの半分ですが、小売の店頭ではこの能力で十分であり、ほんの一瞬です。

しかも、VISA・Masterなどの国際ブランドであれば決済できるため、大抵の店舗で決済可能です。
QRコード決済は独自の読み取り端末は必要ではないため、イニシャルコストが低廉ですが、互いのサービスに互換性がない限りは大抵の店で使えるというわけではないです。

②QRコード決済はキャッシュレスの障害になっている決済手数料を引き下げられる

キャッシュレス化がすすまない原因の一つに日本のクレジットカード決済の決済手数料が高額なことが挙げられます。

クレジットカードの決済には様々な事業者が介在します。
ざっくり書くとこんな感じです。
利用者
→カード会社
→国際ブランド
→決済センター
→決済代行会社

→店舗
このうち、カード会社の取り分がインターチェンジフィーと言われるものですが、日本では概ね2.3%となっています。
良し悪しもありますが、EUではこれに対して規制がかかっており、インターチェンジフィーは0.3%とかなり厳しい内容になっています。
低いと何が起こるかといえば、利用するところは多くなりますが、年会費が高くなったりポイントがつかなかったりします。

日本の場合は、店舗側が負担する手数料が3%超となり、これがキャッシュレス化を妨げている理由の一つです。

ところが銀行口座からチャージして、決済するという方式を採用している無料送金アプリpring(プリン)は決済手数料は0.95%と日本においては破格です。
このように一度残高にチャージする・チャージする際に銀行口座からチャージするという形式では、上記のように途中介在する事業者が存在しないため、決済手数料が低廉化しやすいのが特徴です。

既存のサービスでは、「楽天ペイ」では、楽天銀行口座から「楽天キャッシュ」に入金して決済ができるようになっています。これが同じ論法であるならば、決済手数料のさらなる引き下げもできそうです。

既存のサービスの中でLINE Payはサービス開始当初から銀行口座との紐付けを行いチャージもそこから行われるため、手数料は安くできる余地があるのかも知れません。

③QRコード決済は銀行から顧客と預金を奪う

QRコード決済サービスは、実は銀行の競合といっても差し支えないです。
今回の「d払い」の送金機能の実装は、その後のATMで現金として引き出せるか否かで利便性が変わってきますが確実に銀行の送金というサービスのシェアを奪っていきます。
また銀行紐付けの決済ならば、銀行だとデビットカードを発行していますが、還元率は0.5%以下にとどまっており、現在のコード決済サービス、特に「楽天ペイ」には劣後します。

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そのため、銀行は経産省を利用してJPQRを構築して、そこにPayPayLINE Payを引き込もうとしました。
しかし、結果として上記の2社にとってメリットのない統一QRコードは、やる気のない銀行の規格に合わせるというデメリットが大きく、PayPayとの足並みは揃っていません。

残るは、クレジットカード決済ができない地方のプロパンガスの口座振替などの公共料金や税金の支払いで銀行に利用の余地が残されています。

ですがこれも、PayPay・LINE Payも徐々に請求書支払いという形式で対応が可能となってきており、将来的には「メール」やアプリの「お知らせ」などで請求が行われURLをクリックするとバーチャルでの決済が可能となるかも知れません。

まとめ

楽天ペイ」の銀行口座からの「楽天キャッシュ」へのチャージに引き続き、「d払い」が今回ウォレット機能を搭載したことで、QRコード決済は次のステージへ進化をし始めています。
当初は無料送金アプリpring(プリン)が決済機能を拡大することで、キャッチアップしてくると想定したのですが、ドコモがウォレット機能への領域拡大に気づいたことでさらなる利便性の向上が図られそうです。

※ドコモ携帯料金が10%還元されるドコモユーザー必携の「dカードGold」発行は、ポイントサイト「ライフメディア」経由の発行で、公式サイトからのiDキャッシュバックに加えてポイントサイトから23,500円相当のポイントが付与されます。
※レギュラータイプの「dカード」の発行は「ECナビ」が最高額3,000円相当のポイント付与となっています。
ライフメディア」は下記バナーからの登録で最大500円相当のポイントが付与されます。

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