こんにちは、cohamizu(@cohamizu1)です。
投資信託は、便利な投資商品で100円くらいから全世界の株式市場を丸ごと買えますし(例えば「楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド」など)、知識のない国の銘柄へ投資するファンドにも間接投資できます。
最近では、米国株に投資する人は珍しくなくなりましたが、個人がアメリカ市場でこれから伸びる成長株を見つけ出して投資するのは、なかなか大変です。
しかし2024年9月12日に、あのフィデリティ「マゼラン・ファンド」に連動した投資信託が日本で販売開始されたことによって、個人がアメリカ市場の成長株をリサーチする手間を投資信託が代替してくれるようになりました。
このファンドの運用はアクティブなので、運用成績は毎年バラツキがあると思いますが、この記事を書いている2025年1月21日の時点では1年間のリターンは+30.28%(NASDAQ総合指数+29.04%)なのでまずまずの運用成績のようです。
毎月ポイントサイトから集まったVポイントをウエル活で必需品の購入に当てて、残ったポイントで投資信託を買っているのですが、今回はこの「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」を買ってみました。
このファンドは、楽天証券・SBI証券・三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)で買えますが、Vポイントで買えるのはSBI証券で、ハピタスを経由して口座開設することで、4,000~25,000円相当のポイントを獲得することができます。
フィデリティ・マゼラン・ファンドってなに?
「フィデリティ・マゼラン・ファンド」とは、アクティブ運用で著名なフィデリティの旗艦ファンドで、運用実績は過去60年で約8,000倍、米国No.1のアクティブ運用残高で、フィデリティのリサーチ能力の粋を集めていると考えて良いと思います。
実際の過去の運用成績もピーター・リンチがファンドマネージャーだったころも含めると凄まじいもので驚異的なリターンを記録し続けています。
あくまで過去の運用実績なのでこれがこの先の運用成績を保証するわけではありませんが、自身がそこまで個別銘柄のリサーチに時間を避けない関係上、その役割を投資信託などで代替したい場合、選択肢の一つになると思います。
フィデリティ投信が運用するファンドは、徹底した企業調査を行って選び抜いた高成長企業に厳選投資することを特徴としており、このファンドはその代表格となります。
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」の投資対象は日本を含むグローバル株式
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」は、てっきり米国株中心に投資するファンドだと理解していましたが、目論見書を見る限り日本を含むグローバルな株式に投資することとなっています。
確かに最新の運用報告書を確認してみると、57銘柄への投資のうちアイルランド・カナダ・デンマーク・台湾にも投資をしていますが、ほんの5.6%程度の割合でほとんどはアメリカが対象になっています。
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」は、低コストのアクティブ運用
通常こういった著名なファンドの運用方法を利用したファンドは、First Eagle Fundのように信託報酬が割高になっていることが日本では多々あるのですが、フィデリティ投信の「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」の信託報酬率は年率0.9915%程度と比較的低廉です。
このファンドは、ETFに投資しておりそのETFの運用報酬が0.59%かかっていますが、運用管理費自体は0.4015%と低廉であるためこの信託報酬が実現しています。
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」の組入銘柄
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」の組み入れ銘柄数は、最新の運用報告書では57銘柄とかなり絞り込まれています。
特徴的なのは、現在時価総額トップであるApple、8位のTeslaなどが上位から外れている点でしょうか。
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」の現在の実績
いまのところは、短い期間ではあるもののS&P500を上回るパフォーマンスになっており、インデックス運用に対してプラスアルファを期待できる投資信託になるかも知れません。
またこういった著名なファンドに連動した投信だとやたら手数料が高かったりしますが、維持コストである信託報酬は年率0.9915%と割と低廉なのもいいですね。
また組み入れ銘柄も50銘柄程度としっかり絞り込まれており、米国株へのリサーチにかける労力を省いて重要な投資対象(筆者の場合はWTI原油のCFDトレード)に力を集中させることができそうです。
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」に投資するメリット
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」のメリットは、ファンドマネージャーが企業情報を精査して厳選投資するアクティブファンドであることです。
個人で米国株をリサーチして何個か銘柄に投資しても、市場平均にすら及ばなくなる可能性があるのに対して、フィデリティのリサーチ力で厳選した銘柄に集中投資しているため運用成績としては個人でやるよりも期待が持ています。
ただし日本のとある独立系の投資信託のように何百もの銘柄に投資されて劣化インデックスになっている状態では、コスト面で明確に見劣りするアクティブ投信に勝ち目はありません。
少なくともかなり投資対象が絞り込まれている必要があります。
投資対象が絞り込まれている著名なアクティブファンドとの比較
過去1年リターン | 過去5年リターン | 信託報酬率 | |
大和住銀DC海外株式アクティブ | 17.87% | 17.85% | 1.782% |
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」に投資するデメリット
「フィデリティ・マゼラン・米国成長株ファンド」のデメリットは、ファンドマネージャーが企業情報を精査して厳選投資するアクティブファンドであることです。
ファンドマネージャーがリサーチして厳選投資する投資信託も存在しますが、実は9割型はインデックス投資が優位です。
インデックス投資が優位であるという根拠は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが発行している「SPIVA」スコアカードで確認でき、ベンチマーク(インデックス)を下回ったアクティブファンドの比率をデータで提供してくれています。
それによると、S&P500・全世界株式・全世界株式(日本除く)では、インデックスを下回ったファンドの比率は以下のようになっています。
ファンドカテゴリー | 比較する指数 | 5年(%) | 10年(%) |
米国株式 | S&P500 | 82.83 | 78.26 |
グローバル株式 | S&Pグローバル1200指数 | 86.55 | 92.70 |
国際株式(日本除く) | S&Pグローバル(日本除く)指数 | 88.68 | 94.23 |
年数をもっと長くすればさらにパフォーマンスが下回るファンドの比率は増えると思います。
ファンドマネージャーが優れた運用をしていても、毎年必ずインデックスを上回ることができるかは全くわからず、調子の悪い時期があればインデックスとの差は開いていきます。
ただし米国株式に関しては、やや非効率な面がある程度あるのか、インデックスを下回ったファンドの比率はグローバル株式に対して低くなっています。